ガイナーレ鳥取MF長谷川アーリアジャスールが中心となって企画されたサッカー教室が12月28日、鳥取県米子市で開催された。無所属の状態が続いた2023年春、獲得に名乗りを上げて契約に至ったガイナーレへの感謝とともに、ホームタウンの鳥取県への恩返しの思いを込めて、地元の子どもたちと笑顔でふれあった。

上写真=イベントの最後に行なわれたサイン会で笑顔を見せるアーリア。ホームタウンの子どもたちとふれあう貴重な機会となった(写真◎石倉利英)

「あきらめずに頑張って」

 鳥取県米子市の県立米子産業体育館で行なわれた『TOTTORI SOCCER FESTIVAL 2023 -ARIA FOOTBALL PARK IN TOTTORIー SUPPORTED BY 鳥取ヤクルト販売』には、午前の部に年長から小学2年生の約70人、午後の部に小学3年生から6年生の約90人が参加。ガイナーレからはアーリアのほかにDF増谷幸祐、DF田中恵太、MF世瀬啓人、DF坂本敬も参加し、地元の米子東高サッカー部の選手たちが運営をサポートした。
 
 参加者はミニコートでの試合だけでなく、ガイナーレの選手が普段から取り組んでいるステップワークのメニューや、体幹トレーニングにも取り組んだ。参加者がガイナーレの選手たちと対戦するエキシビションマッチも行なわれ、プログラム終了後には特に活躍が光った選手が表彰されたほか、冒頭に撮影した記念写真をあしらったサイン色紙に、ガイナーレの全選手がサイン。特別協賛社の鳥取ヤクルト販売、主催者の鳥取県サッカー協会からのプレゼントも贈られた。

 2022年シーズン限りでFC町田ゼルビアとの契約が満了となったアーリアは、現役続行を目指したものの、2023年シーズンが開幕しても無所属の状態が続いた。しかし4月に鳥取が獲得に名乗りを上げ、加入が決定。同年の明治安田生命J3リーグでは21試合に出場して3得点を挙げ、2024年の契約更新も発表されている。

 アーリアは手を差し伸べてくれたガイナーレとホームタウンの鳥取県への恩返しのため、シーズンオフのイベントを計画。鳥取県サッカー協会との打ち合わせに加え、自ら地元企業に足を運び、鳥取ヤクルト販売をはじめとする多くの企業の協力をとりつけて、今回のサッカー教室開催を実現した。

 子どもたちに「いまサッカーをやっている子も、野球をやっている子も、お花屋さんになりたい子も、何か一つ、自分でやりたいと思ったことを、あきらめずに頑張ってください」とメッセージを送ったアーリアは、「子どもたちの表情がキラキラしていた。たくさん来てくれたので、継続してやっていきたい」と意欲的にコメント。午前の部に参加した米子市在住の林原愛奈ちゃん(6歳)は「普段サッカーはしていないけど、ガイナーレの選手とボールを蹴って楽しかった」と笑顔を見せていた。

 このイベントは29日にも鳥取市の鳥取市民体育館エネトピアアリーナで開催。参加者の募集は締め切っているが、一般来場者の観覧は可能となっている。

取材・写真◎石倉利英