ガイナーレ鳥取MF世瀬啓人が、10月22日の明治安田生命J3リーグ第32節・カターレ富山戦にフル出場。J2昇格争いへの生き残りを懸けた大事な一戦だったが、思うような攻撃ができず、今季初の逆転負けを喫した。上位との勝ち点差が広がる結果となったものの、試合後は残り6試合への決意を新たにしている。
上写真＝ゲームキャプテンを務めた世瀬。中盤での奮闘も実らず、チームは逆転負けを喫した（写真◎石倉利英）
■2023年10月22日 J3リーグ第32節（@Axis:観衆2,359人）
鳥取 1-2 富山
得点：（鳥）オウンゴール
（富）末木裕也、松岡大智
「距離感があまり良くなかった」
ゲームキャプテンとして試合開始前のコイントスに臨み、勝って前半に攻める方向を決める際に、通常とは逆方向を選んだ。鳥取のファン・サポーターの側に攻めていくのを選んだのは、逆サイドのゴール側から強い日差しが照りつけていたため「前半にまぶしくない状態でプレーするため」だったという。
その前半、8分にオウンゴールで先制したものの、その後はチャンスを作れなくなった。中盤から前に向かうところでボールを奪われる場面が頻発し、「試合後にみんなと話していても、同じような印象を持っていました。まだ映像を見ていないので分かりませんが、現段階では距離感があまり良くなかったと思っている」と振り返る展開。そうするうちに31分に追い付かれて前半を終えると、後半に入って55分には逆転された。
世瀬もFKから直接ゴールを狙うなど、何とか局面を打開しようとしたが、そのまま1-2で敗戦。今季初の逆転負けとなり、試合後は「お互いがやりたいことをやれない状況もあったと思いますが、そこで何をしていくかが大事。相手に追加点を許し、こちらは得点できなかった」と厳しい表情で語った。
J2昇格争いの直接対決で敗れた鳥取は5位から8位に後退し、残り6試合で昇格圏内の2位との勝ち点差が7に。厳しい状況となったが、鳥取のナンバー10は「上位との勝ち点差は広がってしまいましたが、可能性はゼロではない。可能性がある限り、全力で頑張りたい」と今後に向けて気持ちを奮い立たせていた。
取材・写真◎石倉利英