ガイナーレ鳥取FW富樫佑太が、9月9日の明治安田生命J3リーグ第26節・Y.S.C.C.横浜戦で今季リーグ戦6点目を決めた。右からのクロスをヘッドで合わせた一撃は、開始直後のPK失敗を自ら取り返した先制ゴール。試合後は現状の課題とともに、安堵の思いも語っている。

上写真=リーグ戦6得点目を決めた富樫。チーム2位の得点数となった(写真◎石倉利英)

PK失敗は「GKを見過ぎて迷ってしまった」

 序盤の13分、この日がプロデビュー戦だったMF常安澪の右からのクロスをヘッドで決めて先制点。「相手のディフェンスラインと駆け引きしたら、澪がうまく前を向いてくれて、自分の動き出しをよく見てくれた」とアシストに感謝し、「うまくクロスに合わせることができました」と振り返る一撃で均衡を破った。

 この日はFW重松健太郎が出場停止だったため、それまでの2列目ではなく、1トップで先発出場。「守備では自分がファーストDFになるので、うまく相手にプレッシャーをかけることを意識しました。攻撃では下がり過ぎないように、常に相手のゴールの近くでプレーすることを意識した」と語るプレーで結果を残した。

 汚名返上のゴールでもあった。開始直後にエリア内で倒されてPKを獲得し、自らキッカーを務めたが、正面への緩いキックを相手GKに止められてしまう。「ある程度、蹴る方向を準備していましたが、GKを見過ぎて迷ってしまい、蹴りそこなった」と反省。それでも先制点を決めて「危なかったです」と安堵の笑みを浮かべた。

 鳥取は2-0で勝ってホーム3連勝としたものの、自身は後半に数度のチャンスを決められず。「決められるシーンはたくさんあったので、自分自身も、もう少ししっかり決めることができたら、もっと勝っていけるチームになる」と、現状の11位からの上位追撃への課題を挙げていた。

取材・写真◎石倉利英