ガイナーレ鳥取MF田村亮介が、現状への危機感を口にした。7月1日の明治安田生命J3リーグ第16節・FC大阪で終盤に逆転ゴールを決めたものの、チームは試合終了間際に追い付かれ、またも今季ホーム初勝利ならず。なかなか勢いに乗れない状況に警鐘を鳴らしている。

上写真=終盤の逆転ゴールも実らず引き分け。田村は試合終了直後に厳しい表情を浮かべた(写真◎石倉利英)

■2023年7月1日 J3リーグ第16節(@Axis:観衆1,432人)
鳥取 2-2 FC大阪
 得点:(鳥)牛之濵拓、田村亮介
    (大)古川大悟、木匠貴大

増本監督は抗議の時間を反省

 3試合連続で控えスタートとなった田村は、82分から途中出場。鳥取は52分に先制された後、56分に追い付いており、「こちらもロングボールが増えてきていたので、セカンドボールを拾って2回か3回、チャンスがあるかどうかだと思っていましたが、どうゴールに向かうかを意識して、常にシュートを狙っていた」という。

 その姿勢が実ったのは87分だった。左サイドから中央に蹴り込んだボールが、そのままファーサイドに決まって逆転ゴール。ただシュートではなく、中央にいたFW澤上竜二への「クロスだった」と振り返った。

「巻いて蹴るボールよりも、カット(ボールの下を蹴るキック)の方がいいのではないかと感じたので狙ったら、ミスキックになって。あとは『入れよ』と願いました」

 それでも「入ってよかったです。ゴールはゴールなので」という一撃で、鳥取は待望の今季ホーム初勝利が見えてきた。だが後半アディショナルタイムの90+5分に失点し、次のキックオフ直後に試合終了となって2-2の引き分け。手中に収めたかに見えた勝ち点3が1となる悔しい結果となった。

 最後の失点については、増本浩平監督が試合後の会見で「もちろん冷静に対応していれば、どうということはなかったのでしょうが、いろいろな要因があの1点には入っていると思う」と語っている。そのうちの一つとして指揮官が指摘したのは、後半アディショナルタイムのシーンだ。

 当初は4分と表示されていたが、試合時間が90分を過ぎたところで、ボールがある場所からは離れている鳥取のベンチ前でDF田中恵太がピッチに倒れ込んだ。相手選手の接触があったと主張する増本監督など鳥取のスタッフや選手が抗議するなどしてプレーが止まり、しばらくして再開されたものの、その後にアディショナルタイムが5分に変更。FC大阪の同点ゴールが決まったのは94分40秒で、指揮官は一連の時間が影響したとの見解を示した。

「僕も含めて抗議してしまった。(審判団が)見えていないものは見えていないので、冷静になって時計の針を進めることを僕がきちんとジャッジできていれば、選手にも伝えられただろうし、あの最後の失点はなかったと思う。そうすれば(試合は)終わっていたので。1分伸びたことが、ああいうことにつながった。ホームで勝っていないという焦りとか、そういうところがうまくできなかったのは、自分の中の反省材料です」

 田村も「ちょっと足りないんでしょうね。一人ひとりの感覚が。何かが、ちょっと足りない」と危機感を口に。第14節終了後に金鍾成監督が解任され、増本監督がヘッドコーチから指揮官となって1勝1分けと持ち直してはいるものの、波に乗り切れない現状に「意識が弱い、甘いから、こういう結果になると思う。何に対しても、普段からのアベレージをもっと上げないと。一人ひとりの思いが甘いんじゃないかなと感じます」と自分たちに厳しい矢印を向けていた。

取材・写真◎石倉利英