ガイナーレ鳥取MF牛之濵拓が、連勝を逃した悔しさをあらわにした。5月14日の明治安田生命J3リーグ第10節・アスルクラロ沼津戦で2試合連続ゴールとなる先制点を決めたものの、チームは2-2で引き分けて連勝ならず。それでも試合後のファン・サポーターの激励を胸に、上位追撃への強い決意を示している。

上写真=先制点を決めて2試合連続ゴールの牛之濵。好調を持続している(写真◎石倉利英)

■2023年5月14日 J3リーグ第10節(@ヤジン:観衆:2,212人)
鳥取 2-2 沼津
 得点:(鳥)牛之濵拓、富樫佑太
    (沼)和田育、ブラウンノア賢信

「気持ちでねじ込むことができた」

 鳥取は24分、DF鈴木順也の縦パスをFW重松健太郎が胸で落としたボールを、FW長谷川アーリアジャスールが浮き球で相手最終ラインの背後へ。走り込んだ牛之濵は「重松選手にパスが収まったとき、アーリア選手がサポートしたのが分かって、そのタイミングで3人目の動きというイメージが共有できた」という。

 鮮やかなダイレクトパスの交換から抜け出しての右足シュートは、沼津GK武者大夢に触られたものの、ゆっくり転がってゴールイン。「シュートはふかさないように、という感じで少し当たり損ねたのですが、気持ちでねじ込むことができた」と振り返る先制点だった。

 5月3日の第9節・FC琉球戦で2得点を挙げており、2試合連続ゴールとなったが、鳥取は追加点を奪えず、後半に入って68分と90分に失点。あわや逆転負けという苦しい展開を強いられながらも、90+3分のFW富樫佑太のゴールで何とか引き分けに持ち込んだ。

 牛ノ濱は「受け身にならず、自分たちから2点目、3点目を取りにいくところを示したかったですが、それができず、あのような状況になってしまった」と厳しい表情。「特に自分のところで、もっとボールにかかわり、ゴールに向かっていくシーンや、チームのリズムを作ることができたと思います。チームというよりも、自分自身の反省点です」と続け、連勝を逃した悔しさをかみ締めている。

 それでも気持ちを奮い立たせて「勝てなかったですが、下を向くわけにはいかないです。ファン・サポーターの方々が試合後に掛けてくれた言葉は、前向きなものが多かった」とコメント。「僕たちは前を向いて、結果を出せるように良い準備をしていくしかない」と言葉に力を込めていた。

現地取材・写真◎石倉利英