今季クラブ史上初めて、アカデミーのU-18から大学を経由してトップチームに加入したガイナーレ鳥取MF東條敦樹。高校卒業時にもプロ入りの話があったが、大学での4年間でさらなる成長を遂げ、プロの世界でも1年目から貪欲にチャレンジするつもりだ。

上写真=プロ1年目のシーズン開幕に向けて練習を重ねる東條(写真◎石倉利英)

大学で「特にメンタルを鍛えられた」

 3月4日の明治安田生命J3リーグ開幕に向けて準備を進めるプロ1年目、大学時代と比較して「雰囲気を含めて、思っていたよりも違いは感じていない」という。2月25日には開幕への機運を高める『出陣式』に初めて参加し、「ファン・サポーターの皆さんと触れ合う機会があって、プロになったんだと実感しています」と笑った。

 兵庫県出身で、ヴィッセル神戸U-12、ATSジュニアユースを経て、高校時代は地元を離れて鳥取のU-18でプレー。卒業時にトップチーム昇格の話があったが、国士舘大に進学した。大学での4年間では「特にメンタルを鍛えられた」と振り返る。加えて「大学に行くまで、ハードワークや守備、走ることが足りていなかった」と自覚して練習を重ね、クラブ史上初めて、U-18から大学を経由してトップチーム加入を果たした。

 厳しいポジション争いの中で「自分の持ち味であるバス、シュート、ゴールなど、ゴール前で結果を出すことで貢献したい」と意気込む。昨季の鳥取は18チーム中12位という不本意な結果に終わった。プロとしての土台を築いたクラブを2013年以来のJ2復帰に導くべく、大学での4年間で伸ばした力をぶつける。

取材・写真◎石倉利英