ガイナーレ鳥取DF石田侑資が、特別な週末に意気込んでいる。明治安田生命J3リーグ第33節が行なわれる11月12日、母校が高校選手権出場を懸けて予選の決勝を戦うのだ。母校の勝利を願いつつ。知人・友人も多く駆けつける予定のアウェーゲームでの勝利も目指す。

上写真=鳥取に加入して2年目の石田。右サイドバックで先発出場を続けている(写真◎石倉利英)

2年時と3年時に選手権出場

 11月12日、鳥取はアウェーでY.S.C.C.横浜と対戦する。石田は市立船橋高(千葉)出身とあって、昨年第10節の同カードではサッカー部の同期や、3年間担任を務め、現在も交流がある石渡あまね先生などが応援に訪れた。石田はフル出場したものの、1-2で敗れているだけに、プロ2年目の今回は勝利を飾りたいところ。昨年同様に同級生から応援に行くと連絡が来ているという。

 鳥取は第29節まで3連敗を喫したが、その後は2勝1分け。アウェーでギラヴァンツ北九州と対戦した第30節は0-2から3-2、同じくアウェーでAC長野パルセイロと対戦した前節は0-1から2-1で、どちらも逆転勝利を収めている。「際(きわ)のところで粘るところなどが結果につながっているのは、すごく良いこと」と現状を評した石田は、「このメンバーでできるのは、あと2試合。今季まだ得点もアシストもないので、そこにもこだわって、勝利を目指したい」と意気込んだ。

 その11月12日、石田にはもう一つ、大切な試合がある。市立船橋高が高校選手権の千葉県予選決勝に臨むのだ。日体大柏高との対戦で、13時10分キックオフ。13時キックオフのYS横浜戦と、ほぼ同時刻に始まる一戦で、市立船橋高は2年ぶり24回目の出場を目指す。

 2年時と3年時に高校選手権に出場した石田は、3年時はキャプテンとしてチームを引っ張り、7年ぶりのベスト8進出に貢献した。冬の大舞台の素晴らしさを知っているだけに、後輩にも経験してほしいと願っている。「イチフナに勝ってもらって、鳥取も勝つ。それしか考えていません」と語り、鳥取と母校のダブル勝利への思いを強くしていた。

取材・写真◎石倉利英