8月27日の明治安田生命J3リーグ第22節で、ガイナーレ鳥取とカターレ富山が対戦。前半の立ち上がりに主導権を握ってスコアを動かした鳥取が、後半も立ち上がりに加点。富山の反撃をしのいで終盤にダメ押しゴールを奪い、完封勝利で今季2度目の連勝を飾った。

上写真=前半から優位に進めた鳥取が完封勝利でホーム2連勝(写真◎石倉利英)

■2022年8月27日 J3リーグ第22節(@Axis:観衆2,062人)
鳥取 3-0 富山
得点者=(鳥)妹尾直哉、新井泰貴、石川大地

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF魚里直哉(75分:丸山壮大)、石田侑資(83分:知久航介)、石井光輝(83分:長井響)、文仁柱、MF石川大地、世瀬啓人、新井泰貴、妹尾直哉、FW髙尾流星(71分:田村亮介)、澤上竜二(83分:小澤秀充)

・富山メンバー◎GK山田元気、DF大畑隆也、林堂眞、神山京右、MF碓井鉄平(HT:アルトゥール・シルバ)、安藤由翔、末木裕也(80分:大山武蔵)、川西翔太、松本雄真(56分:柳下大樹)、FW松岡大智(56分:高橋駿太)、吉平翼(HT:大野耀平)

後半にカウンターで2得点

 試合前はスタジアムで小雨が降る時間帯があったものの、本降りとはならず。それでも公式記録の湿度は67パーセントと高く、ほとんど風がなかったこともあって、蒸し暑さを感じる中での一戦となった。

 立ち上がりは鳥取が主導権を握り、テンポ良くパスをつなぎながらアグレッシブにゴールに迫る。10分にはエリア外左サイドでパスを受けたMF妹尾が鮮やかなミドルシュートを突き刺し、2試合連続ゴールで早くも均衡を破った。

 その後も鳥取は追加点を狙うが、15分にMF石川がエリア内からフリーで狙った決定機を富山GK山田に防がれるなど、2点目には至らない。石﨑信弘監督が「まずはゲームの入りでしっかりいこうと話していたが、前半かなり押し込まれてしまった。ボールに対してのアプローチが甘い、球際で戦えていない、(パスを)はたかれた後についていけない、といったディフェンスの問題が出たんじゃないか」と指摘した富山も、31分にCKからDF大畑がヘッドで狙い、ファーサイドに詰めていたFW川西が押し込もうとしたものの、決めることができなかった。

 鳥取の1点リードで迎えた後半開始から、富山は選手2人を投入して反撃に転じようとするが、鳥取が再び立ち上がりに得点を奪う。53分、自陣でボールを奪ってカウンターに転じると、左サイドに流れてパスを受けたFW澤上が中央へ。走り込んできたMF新井が「味方もあまり見えていなかったので、ゴールに向かって打ったら、良いところに飛んでいった」と振り返るシュートが右スミに決まった

 富山は57分、CKのセカンドチャンスからゴール前で混戦となり、DF大畑が至近距離から狙ったが、右ポストに当たって決まらず。69分にはFW高橋がゴール前中央から左足で狙ったものの、わずかに左へ外れた。

 鳥取も何度かあったチャンスを生かせずにいたが、後半アディショナルタイムの90+1分、カウンターからフリーで抜け出したFW石川が右足を振り抜く。富山DF大畑に当たってわずかにコースが変わったシュートがネットを揺らし、ダメ押しの3点目となった。

 3-0で勝った鳥取は今季2度目の連勝。FC岐阜に4-0で快勝した第19節に続き、ホームでも2連勝となった。第20節では愛媛FCに2-7の大敗を喫したが、その後の連勝について金鍾成監督は「岐阜戦の勝利も、その前に4連敗があり、選手たちがどうにかしなければいけないと感じていた状況だった。愛媛戦の負けも重く感じて、どうにかしなければいけないと練習に挑んでいた」とコメント。その上で「試合のときに、どう積極的にアクションを起こせるかに、選手たちが取り組み始めている。そこが、うまく結果につながっていると思う」と奮闘を称えた。

現地取材・写真◎石倉利英