ガイナーレ鳥取MF妹尾直哉が、今季リーグ戦初得点を自身とチームの起爆剤とすべく燃えている。前節は勝利を挙げたものの、依然として下位に沈む状況から抜け出すために、まずは持ち味の攻撃力を発揮して今季2度目の連勝を目指す。

上写真=今季リーグ戦初得点を挙げた妹尾。練習でも笑顔がはじける(写真◎石倉利英)

2試合ぶりの勝利

 8月21日の明治安田生命J3リーグ第21節で、鳥取はテゲバジャーロ宮崎とアウェーで対戦。スコアレスで迎えた50分、左サイドでパスを受けたDF文仁柱のエリア内へのクロスを、FW田口裕也がうまく後方に落とし、走り込んだ妹尾が蹴り込んで均衡を破った。

 左サイドにパスが出る前の段階で「自分のポジショニングで、相手の右サイドバックが出てこれないようにして、インジュ(文仁柱)がフリーでボールを持てるようにすることを意識していた」という。その後は文仁柱からパスを受ける準備をしていたが、「インジュがクロスを選択したので、次のアクションでエリア内に入っていった」プレーから、最後は右足で正確に蹴り込んだ。

 加入2年目の今季、天皇杯の鳥取県代表決定戦では1得点を挙げていたが、これがリーグ戦初得点。控えスタートやメンバー外となった試合もある中で、6試合ぶりに先発出場して結果を残した。63分にFW石川大地が加点した鳥取は2-0で勝ち、2試合ぶりの勝利をつかんでいる。

 ただ、依然として18チーム中17位と苦しい状況。流れを変えるために自身に求められるプレーを「ドリブルで局面を変えたりして良いシーンを作れば、悪い流れから良い流れに変わる瞬間ができる。個人の力で、そういうシーンを多く作ること」と語り、さらに「疲れてくるとチーム全体が静かになってしまうと試合中に感じた。集中力を切らさないことが重要なポイント」と指摘する。

 8月27日の第22節では、前節終了時点で4位につけてJ2昇格争いを続けるカターレ富山とホームで対戦する。妹尾は「勝機は十分にある。連勝を目指したい」と力強く語り、今季2度目の連勝への貢献を誓っていた。

取材・写真◎石倉利英