ガイナーレ鳥取MF小田垣旋が、加入2年目にしてJリーグ初ゴールを決めた。ただ、チームが大量失点を喫した後だっただけに、喜びも半減。それでも徐々に増えてきた出場機会を生かし、チームの勝利に貢献すべく意気込んでいる。

上写真=Jリーグ初ゴールを決めた小田垣。さらなる活躍に向けて意気込む(写真◎石倉利英)

1点は返したが2-7で大敗

 8月14日の明治安田生命J3リーグ第20節で、鳥取は愛媛FCと対戦。後半アディショナルタイムの90+3分、MF妹尾直哉のヘディングシュートを相手GKがはじいたこぼれ球を、小田垣が体を倒しながら右足ボレーで合わせて蹴り込んだ。

 バウンドしたボールがはね上がる途中で合わせ、上に外れがちな状況だったため「打った瞬間は、ちょっと危ないかなと思った」と振り返る。ボールはクロスバーの下に当たりながらもネットを揺らし、昨季途中にドイツ4部のクラブから加入した小田垣にとっては、加入2年目でのJリーグ初ゴールとなった。

 ただし、決まった直後は右手を突き上げたものの、心の底から喜べるゴールとはならなかった。鳥取は後半途中に退場者を出したこともあって、すでに1-7の大差をつけられており、小田垣のゴールもむなしく2-7の大敗を喫した。

 62分に交代出場したときのスコアは1-3で、金鍾成監督からは「流れを変えられるように、と言われていて、自分でも意識していた」という。だが鳥取は68分に4点目を奪われると、71分に退場者を出し、さらに失点を重ねることに。得点シーン以外に、より早い時間帯にチャンスがあった小田垣は「チャンスが3回くらいあったので、もっと早い時間に物にできていたら、試合の流れも変わっていたかもしれない」と反省点を挙げた。

 愛媛戦は今季リーグ戦4試合目の出場で、すべて交代出場。現状を踏まえて「みんなが疲れている状況で出場するので、自分のようにフレッシュな選手が流れを変えてアクションを起こせれば、チームの流れも良くなると思う」と自身の働きをイメージしている。18チーム中17位と苦しい状況が続く鳥取の起爆剤となるべく「数は多くないかもしれないですが、チャンスはある。そこに集中して取り組めれば現状も変わってくると思うので、続けてやっていくしかない」と決意を新たにしていた。

取材・写真◎石倉利英