ガイナーレ鳥取MF田村亮介が、初めての古巣との対戦をチームの起爆剤にしようと意気込んでいる。2年前まで所属してキャプテンも務めたクラブとのアウェーゲームに乗り込む次節、持ち味を発揮して連敗ストップに貢献する決意だ。

上写真=連敗脱出に向けて練習を重ねる田村。福島との古巣対戦に意気込む(写真◎石倉利英)

「声を出して、全体を盛り上げていくことが大事」

 7月16日の明治安田生命J3リーグ第17節で、鳥取はAC長野パルセイロに0-1で敗れた。第10節まで6連敗を喫した後に2勝2分けとして盛り返すかと思われたが、その後に3連敗と再び失速し、18チーム中17位でリーグ前半戦を終えている。

 田村はチームの現状を「そんなところで、という感じで簡単に失点してしまう。そこを突き詰めていかないと勝つことはできない」と語る。現状打破に求められることを「全員で前に行く力、グッと出る力、盛り上げる力。もう一歩、二歩とチーム全体で力を振り絞っていかないと勝てない状況なので、もっと一人ひとりが意識しなければいけない」と指摘した。
 
 さらに自身の働きについて「推進力があるプレーを見せて、周りについてこさせるくらいにやりたい」ときっぱり。チームを鼓舞する姿勢を見せながら「声を出して、全体を盛り上げていくことが大事」との考えも示した。

 7月23日の第18節では、2020年まで所属していた福島ユナイテッドFCとアウェーで対戦する。京都サンガF.C.とサガン鳥栖でのプレーを経て、19年に完全移籍した福島では、20年にキャプテンも務めた。「福島に行ってサッカー選手として成長させてもらった」と感謝しつつ、「いろいろな思いもありますが、活躍することが福島の人たちに見せることができる恩返しだと思う」とコメント。5月の前回対戦ではメンバー外だったこともあって「こういう古巣対決は初めてなので、楽しみです」と意気込んでいる。

 韓国リーグ2部でのプレーを経て鳥取に加入し、敵として福島の地に乗り込む。気になるファン・サポーターの反応を「福島の人たちは優しいので…」と予想し、「逆に、試合後にブーイングされるようなプレーをしたい」と鳥取の勝利への貢献を誓った。

取材・写真◎石倉利英