上写真＝開幕から3試合連続のフル出場となった滝本（写真◎石倉利英）
■2022年3月27日 J3リーグ第3節（@Axis:観衆2,101人）
鳥取 1-1 今治
得点：（鳥）大久保優
（今）中川風希
「繰り返さないように練習していく」
3月27日の明治安田生命J3リーグ第3節で、アウェーでガイナーレ鳥取と対戦した今治は、前半に先制されたが後半に追い付き、その後も優勢に進めていた。しかし、逆転はできずに迎えた後半アディショナルタイムの90＋2分、エリア内のファウルでPKを与えてしまう。
表示されていたアディショナルタイムの目安は5分だった。決められれば敗色濃厚となる大ピンチで、鳥取MF妹尾直哉の左へのキックを、GK滝本が読み切ってセーブ。こぼれ球からのシュートも左ポストに当たって難を逃れると、殊勲の守護神は両手を握り締め、何度も大声を上げて会心の表情を見せた。
試合後の会見では「失点してしまったらチームが敗戦に近づくという状況で、自分が信じた方向と、相手との駆け引きが一致した結果がセーブにつながった」とコメント。開幕ホーム2連戦が1勝1敗、今季初のアウェーゲームだった今治は、敗戦を免れて勝ち点1を持ち帰っている。
ただ、本人は前半の失点を大いに反省していた。30分、鳥取FW大久保優のミドルシュートに反応しながらも、はじいたシュートが後方にこぼれ、そのままゴールイン。「すべて自分の責任。絶対に止めなければいけないシュートで、あり得ない失点です。ボールがブレていましたが、ブレていると分かっているなら、ブレているボールに対する反応をしなければいけなかった。本当に悔しい」と反省の弁が続いた。
柏レイソルからの期限付き移籍で加入した今季、開幕から正GKとしてフル出場を続けている。この日は敗戦の危機を救ったとはいえ、勝利に貢献できなかったとの思いも残る。「ああいう失点で勝ち点3を取りこぼしてしまったのは、すべて自分の責任」と繰り返した滝本は、「チームの課題とは別に、自分の課題も明確になったので、繰り返さないように練習していく」と今後の巻き返しを誓った。
現地取材・写真◎石倉利英