上写真＝CBの一角でフル出場した安藤だが、チームを勝利に導くことはできず（写真◎石倉利英）
■2021年11月21日 J3リーグ第28節（@Axis:観衆1,255人）
鳥取 2-1 FC今治
得点：（鳥）田口裕也、石川大地
（今）安藤智哉
「守り切れなかったのが心残り」
今治は前半から攻め込まれる時間が長く、何とかしのいでハーフタイムを迎えたものの、55分と57分に連続失点。「なかなか自分たちのペースでゲームができず、後半立て続けに2失点してしまった」と語った安藤は、「（失点は）自分のところ。スキを見せて、自分たちから難しいゲームにしてしまった」と悔しそうに続けた。
1失点目は相手のセンタリングに対してニアサイドに戻りながらのプレーで、マイナスへの折り返しに左足が届かず、後方に流れたところを決められている。一瞬のスキを突かれ、「事前の準備やステップの踏み方が、まだまだ足りない」と唇をかんだ。
ただ85分に、190センチの高さを生かして1点差に迫るゴール。右サイドから攻め上がった後にゴール前に残り、DF上原拓郎の左からのセンタリングを打点の高いヘッドで合わせた。「前線が良い形でボールを収めてくれて、ボランチの楠美（圭史）選手を下げて、自分が上がると声を掛けながら上がっていった。良い感じでクロスが上がったので、決めることができた」と振り返る。
記念すべきJリーグ初ゴールだったが、追撃途上だった試合中も、敗れた試合後も笑顔はなし。「あまりうれしさはありません。ゼロで守って、点を決めるのが一番。やはり守り切れなかったのが心残りです」と静かに語り、「チームを勝たせるゴールを決めたかったです。次こそは勝ちにつながるゴールを決めたい」と言葉をつないだ。
岡崎城西高（愛知）、愛知学院大を経て加入1年目の今季、シーズン終盤にCBの一角で先発の座をつかみ、今節で7試合連続の先発出場。今治は前節までの4試合を3勝1分けと調子を上げ、この日は3連勝が懸かっていた。自らの得点も及ばず5試合ぶりの黒星を喫し、「チームを勝たせるディフェンダーでありたい。ピンチのときは守り、身長を生かしたヘディングで、攻守両方で貢献したい」と課題を挙げた。
今治は12位に後退し、リーグ戦は残り2試合。安藤は「1週間良い準備をしなければ、良い結果も出ない。自分自身、気を引き締め直して練習からやっていきたい」と語り、今季ホーム最終戦となる11月28日の次節・ヴァンラーレ八戸戦での巻き返しを誓った。
現地取材・写真◎石倉利英