ガイナーレ鳥取DF坂本敬が、プロ2年目にして公式戦初の先発出場。フル出場して最下位脱出への貢献を期したものの、チームは敗れて2連敗となった。悔しさを胸に、より多くの出場機会をつかむべく燃えている。

上写真=公式戦初の先発出場を果たし、次節に向けて練習を重ねる坂本(写真◎石倉利英)

「練習からやっていきたい」

 9月5日の明治安田生命J3リーグ第17節で、鳥取は福島ユナイテッドFCとアウェーで対戦した。鳥取U-18から昇格2年目の坂本は公式戦で初めて先発メンバーに名を連ね、右SBでフル出場。「練習のときから先発で出られると感じていたので、試合がすごく楽しみだった」と振り返る意気込みで、勝利への貢献を目指した。

 強い雨が降り、ピッチ上のあちこちに水が溜まる悪コンディション。その中で「自分たちがやりたいサッカーを表現するのは難しかったですが、これまでよりもパワーがある試合ができたと思う」と語るように、一定の手応えはつかんだ。ただ、チームは1-2で敗れてリーグ再開後2連敗となり、「勝てなかったのが悔しいです」と厳しい表情でコメントしている。

 プロ1年目の昨季、第4節で交代出場してJリーグデビューを飾ったものの、最終的に3試合の出場にとどまった。今季も4試合に出場するも、ここまでの計7試合はすべて交代出場。それでも、今季第7節終了後に就任した金鍾成(キン・ジョンソン)監督の下でパワーアップの努力を重ねてきた。

「ジョンソンさんになって、チーム全体で縦パスの意識が強くなっている。ロングパスは自分の特徴だと思っているので、常に狙いながら、後ろからできるだけ多くの縦パスを入れられるように準備してきた」という。「守備では、前からプレスに行くというチームの狙いがあるので、球際でつぶすこと、ボールを奪い切ることを意識してやってきた」と語る成果の一端を見せたとはいえ、それをチームの勝利に結びつけたいところだ。

 昨季は3バックの一角やアウトサイドでプレーし、今季もCBとSBで併用されるなど、複数のポジションをこなせるのは大きな武器。「勝ちたい。それだけです。課題はたくさんあるので、練習からやっていきたい」と、より多くの出場機会につながる自身の成長と、最下位脱出への貢献を期している。

取材・写真◎石倉利英