ガイナーレ鳥取DF石井光輝が、最下位から抜け出すために力を振り絞っている。Jエリートリーグの対戦相手から守備向上のヒントを得て、中断前最後の一戦で勝利をつかみ、後半戦へのきっかけをつかもうと燃えている。
上写真=守備の中心として、これまで以上の奮起が期待される石井(写真◎石倉利英)
岡山のCBコンビを参考に
明治安田生命J3リーグ第14節(13試合)を終えて最下位の鳥取は、リーグ最少の10得点、リーグ最多の29失点と攻守ともに低迷。第6節の勝利を最後に1分け6敗と苦戦が続き、なかなか浮上のきっかけをつかめない。
1-4でアスルクラロ沼津に敗れた第14節の翌日、Jエリートリーグでファジアーノ岡山と対戦し、ここでも1-2と敗戦。この試合をスタンドで観戦した石井は、相手のDF田中裕介とDF濱田水輝のCBコンビのプレーが、大いに参考になったという。
「浜田選手や田中選手が常に周りに声を掛けて、チーム全体でどう守備にいくのか、細かいところまでコミュニケーションを取っていたのが印象的でした。ああいうところが鳥取には欠けているんじゃないかと強く感じた。前の選手や横の選手と、より細かくコミュニケーションを取ることを続けていけば、守備は良くなっていくと思います」
練習では最下位脱出に向けて、球際の争いや攻守両面で走り切ることなど、細部にこだわったメニューが増えている。コミュニケーションの重要性を再確認した石井は「さらに、そういった基本的なことを練習から継続して積み上げていけば、もっと良くなっていくと感じています」と守備再建の道筋を描く。
7月10日の第15節・アウェーでの藤枝MYFC戦は、東京五輪による中断前最後の一戦で、勝利で後半戦につなげたいところ。「きっかけは待っていても来ない。チームが変わるために、自分たちがどうしていくかが大事」と語った石井は、「一人ひとりが何をできるか、しっかり考えながら、自分たちが良くなるためのものを見いだすためにチャレンジしていく」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英