今季は開幕戦でゴールを決めたものの、その後は無得点が続いているガイナーレ鳥取FW田口裕也。チームも最下位に沈み、苦しい状況が続いているが、何とか現状を打破すべく、勝利につながるゴールを目指す。

上写真=開幕戦以来のゴールを目指して練習に取り組む田口(写真◎石倉利英)

開幕戦以降はノーゴール

「すごく悔しかったですし、もう少しやりたかったというのが正直な気持ちですが、結果が出ていない選手が何を言っても仕方ない。すべて自分の実力で、下を向かずに続けてやっていくしかないので、気持ちは切り替えています」

 前節を振り返る表情は険しかった。田口は6月26日の明治安田生命J3リーグ第13節・福島ユナイテッドFC戦に先発出場したものの、シュートを1本も打てないままハーフタイムに交代。チームも後半の失点で0-1と敗れ、リーグ戦6試合未勝利となった。

 四日市中央工高(三重)から加入した昨季はチーム最多のリーグ戦8得点を挙げ、終盤までJ2昇格争いに踏みとどまる原動力となった。今季も開幕戦でゴールを決めたものの、その後はゴールから遠ざかり、チームも最下位に沈んでいる。

 解任された髙木理己前監督に代わって就任した金鍾成監督は、現役時代はジュビロ磐田や北朝鮮代表で、同じFWでプレー。練習では体のぶつけ方などを直接指導される場面もあり、「いろいろなことを要求されて、すべて自分の経験になる。プレーの幅も広がると思う」と捉えている。さらに「自分の課題は、相手を背負ってパスを受ける動き。それを改善すれば、裏に抜ける動きというストロングポイントも生きると言われて、アドバイスを受けながら取り組んでいる」と明かす。

 7月3日の第14節では、アスルクラロ沼津とホームで対戦する。プロ2年目のストライカーは「フォワードである以上、結果で示さなければ意味がない」と語り、「ファン・サポーターの皆さんもフォワードが物足りない、大丈夫かと感じていると思いますが、ゴールを待ってくれているとも思う。期待に応えるためにも結果を出したい」と静かに闘志を燃やしている。

取材・写真◎石倉利英