ガイナーレ鳥取MF秋山大地が、プロでは初挑戦となる2列目でのプレーでチームを浮上に導こうと懸命だ。期限付き移籍での加入後、負傷で出遅れたものの復帰を果たし、久しぶりの勝利をつかむべく燃えている。

上写真=リーグ戦6試合未勝利の現状を打破すべく練習を重ねる秋山(写真◎石倉利英)

「勝利が欲しい」

 今季、セレッソ大阪からの期限付き移籍で加入した秋山は、開幕前の2月に左ヒザ内側側副靭帯損傷の重傷を負って戦線を離脱。だが6月9日の天皇杯2回戦で復帰すると、以降はリーグ戦でも交代出場から先発出場と、徐々に出場時間を増やしており、「コンディションは徐々に上がってきている」という。

 本職はボランチだが、現在は4-2-3-1の2列目などでプレー。新境地を開拓中の現状について「プロではボランチしかやったことがなかったので、もちろん戸惑いもありますが、求められていることは、かなり理解できている」と語る。その上で「プラスアルファでもう少し、パスを受けることができる良い位置を見つけていかないと、得点にはつながらないという課題を感じている」とコメントした。

 今季の鳥取は開幕から思うように勝ち点を伸ばせず、第7節終了後に髙木理己前監督を解任。金鍾成新監督を迎えてからもリーグ戦は未勝利で、前体制から数えてリーグ戦で6試合勝利がなく、最下位に沈んでいる。

 負傷中にスタンドから試合を見て「ボールに対して戦う部分が足りないと感じていた。そこは自分の持ち味でもあるので、もう少し見せていきたいと思っていた」と明かす。復帰後はチームにプラスの要素をもたらそうと懸命だが、「自分自身もボールに行ける場面が少なく、なかなかチームに良い影響を与えることができていない」と厳しい表情を浮かべた。

 それでもチームは何とか現状を打破すべく、練習でも各選手が激しく体をぶつけ合ってボールを奪い合う場面が見られる。「徐々に良くなっていると思う」と前を向いた秋山は、7月3日の明治安田生命J3リーグ第14節・アスルクラロ沼津戦に向けて「自分がチームを助けるプレーをしたい。勝利が欲しいです」と強い決意を口にした。

取材・写真◎石倉利英