新監督のリーグ戦初陣となった前節、ガイナーレ鳥取MF清永丈瑠は2トップの一角で先発出場したが、シュートを打てないまま途中交代。それでも感じた好転の兆しを、巻き返しへの力としたい考えだ。
上写真=今季加入した清永。下位からの脱出に向けて練習を重ねる(写真◎石倉利英)
「前を向きやすかった」
明治安田生命J3リーグ第7節終了後、髙木理己前監督を成績不振で解任した鳥取は、金鍾成新監督が就任し、5月30日の第9節でリーグ戦の初試合に臨んだ(第8節は試合なし)。だがカターレ富山に立ち上がりから主導権を握られ、0-3で敗戦。第7節に続く連敗となり、15チーム中12位と苦戦が続いている。
この試合、清永はFW大久保優と2トップを組んで先発出場。ゴール前までボールを運ぶ過程については「プレーしていて手応えがあった」と振り返り、「縦パスを入れるタイミング、誰かがパスを受けに来てくれていること、ターンしたら周りに味方がいること、そういうイメージの共有ができていた。だから前を向きやすかったし、距離感も良かった」とピッチ内での印象を語った。
それが得点に結びつかなかった要因を、良い連係が発揮できたエリアが「ゴール前ではなかった」と指摘し、「ゴールから一つ遠い位置ではできていたけれど、もっと前でできないと、ただ『うまいね』で終わってしまう」と続けた。清永はシュートを打てないまま、0-1で迎えた55分に交代で退いている。
レノファ山口FCから完全移籍で加入した今季、初出場した第4節でJリーグ初ゴール。第6節でもゴールを決め、1-0勝利に貢献した。金鍾成監督には「(パスを受けたときに)前を向けていないシーンを映像で指摘されて、もっと前を向けると感じている」といい、今後の進化に向けて意欲的に取り組んでいる。
富山戦で感じた手応えを「チーム全体で合わせていければ」と語る。まずは6月5日の次節、Y.S.C.C.横浜戦から、持ち味を発揮しての勝利への貢献を期す。
取材・写真◎石倉利英