ガイナーレ鳥取のキャプテン、MF可児壮隆が、苦しい状況にあるチームを引っ張る決意を新たにしている。成績不振による監督交代を経て、浮上に向けてピッチ内外でリーダーシップを取るつもりだ。

上写真=公式戦の再開に向けて練習に励む可児(写真◎石倉利英)

選手ミーティングを実施

 鳥取は今季の明治安田生命J3リーグで、開幕7試合で2勝1分け4敗と出遅れた。成績不振を受けて髙木理己前監督が解任され、新しく金鍾成(キン・ジョンソン)監督が就任。鳥取の試合がなかった第8節を終えて15チーム中11位という状況から、J2昇格に向けて巻き返しを図る。

 可児は鳥取加入1年目の2018年も、シーズン序盤で森岡隆三監督が解任され、須藤大輔監督への交代があった。可児は「前回とは状況が違うので、一概には言えませんが」と前置きした上で「監督が代わったという事実に対して、監督だけが責任を取るのではなく、プレーしているのは選手なので、そこに責任を持つことが大事」とコメント。さらに「そうは言っても、前向きにやること。結果が出ていなかったので、どうしても後ろ向きになってしまうけれど、前向きにやることが大切になる」と今後に目を向けた。

 5月2日の第7節でヴァンラーレ八戸に敗れた後、オフ明けの6日に選手ミーティングを行なっていたことを明かした。もともと予定していて、結果的に髙木前監督の解任が選手たちに告げられた日になったが、「いま自分が思っていることを話し、みんなにも思っていることを話してもらった」という。キャプテンとしてチームをまとめるために「思っていることを話してもらうのは大事だと思った」からこその行動だった。

 5月23日に天皇杯1回戦でFC徳島(徳島県代表)と対戦した後、30日にカターレ富山とホームで対戦する第9節から、リーグ戦の戦いが再開する。「上位との勝ち点差を見ても、まだ十分に昇格できると思う」と語った可児は、「何かのきっかけで、どんどん上がっていく可能性もありますが、そうするためには僕たち一人ひとりの意識や、気持ちの変化が大事。しっかりやっていきたい」と意気込んでいた。

取材・写真◎石倉利英