ガイナーレ鳥取MF世瀬啓人が2年ぶりのリーグ戦フル出場を果たした。中盤の一角で苦しい時間帯も体を張って守り、連敗を3で止める勝利に貢献。ホームでの連敗脱出に、試合後は安堵の表情を見せた。
上写真=2年ぶりにリーグ戦でフル出場した世瀬(写真◎石倉利英)
■2021年4月25日 J3リーグ第6節(@Axis:観衆1,121人)
鳥取 1-0 讃岐
得点:(鳥)清永丈瑠
(讃)なし
開幕戦以来の勝利
「今シーズンは後半の最後に4~5分出るくらいで、フル出場したのは、かなり久しぶりです。最後の方は徹底して、チーム全体で1点を守るように割り切ってプレーしていたので、みんなが一丸となってつかんだ勝利だと思います」
鳥取は4月25日の明治安田生命J3リーグ第6節で、カマタマーレ讃岐に1-0で勝利。世瀬は試合後のオンライン会見で、終盤は攻め込まれながらも逃げ切った試合展開を静かに振り返った。
鳥取は第3節から3連敗を喫し、試合前の時点で15チーム中12位に沈んでいた。前節まで試合終了間際の数分間、交代出場でプレーするだけだった世瀬は、今季初の先発出場。「昇格を目指していく上で絶対に勝ち点3が欲しい試合だったので、強い気持ちで臨んだ」と語ったように、中盤の底で相手の攻撃に立ちはだかり、パスワークの経由地となった。
苦しい状況のチームを救うべく、「中盤でより良い状態を作って前線の選手にボールを渡すことと、相手の重松(健太郎)選手はとても能力が高い選手だと分かっていたので、どれだけプレーさせないかを意識した」という。鳥取は52分にMF清永丈瑠が先制点を奪い、そのまま1-0で勝利。世瀬は2019年5月の第9節・ロアッソ熊本戦以来、約2年ぶりとなるリーグ戦フル出場で、開幕戦以来となる勝利に貢献した。
この勝利で鳥取は9位に浮上したものの、依然として上位との勝ち点差は大きい。上位追撃を期す今後に向けて、世瀬は「自分がパスを受けてチームに時間を与えるプレーや、みんなが良いポジションを取る時間を作るようなプレーを出したい。ゴールに絡むプレーも出していきたい」と自身に求められる働きをイメージしていた。
取材・写真◎石倉利英