ガイナーレ鳥取の新しいユニフォームスポンサーに株式会社バルコスが決定し、記者会見が行なわれた。鳥取から世界へと挑戦を続ける地元企業の後押しを受け、選手たちもJ2昇格への決意を新たにしている。

上写真=契約締結の記念撮影。左から鳥取の塚野真樹・代表取締役社長、MF可児壮隆、GK田尻健、株式会社バルコスのクロスメディア事業部・橋本悠真氏(写真◎石倉利英)

世界への挑戦を続ける地元企業

 ユニフォームのショーツ後面の新しいスポンサーに決まった株式会社バルコスは、鳥取県倉吉市に本社を置き、ハンドバッグや財布などの革製品を中心に、ファッションアイテムの制作や企画、販売などを手がけている企業。1991年に同市で創業し、レディスバッグを国内外の百貨店やセレクトショップ、インターネット販売などで幅広く展開しているほか、大手アパレルメーカー、有名セレクトショップ、インターナショナルブランドの商品開発も手がけている。

 アメリカのニューヨーク、イタリアのミラノ、フランス・パリでのハンドバッグ展示会に出展してデザイン賞などを受賞しており、デザイン力と商品力が世界的に高い評価を受けている。香港と中国にグループ会社を持ち、倉吉市から世界への挑戦を続けている地元企業だ。これまでもマッチスポンサーなどでクラブとの関係があり、今回ユニフォームスポンサー契約を締結することになった。
 
 練習拠点のチュウブYAJINスタジアムでの会見には、株式会社バルコスのクロスメディア事業部・橋本悠真氏、鳥取の塚野真樹・代表取締役社長に加え、キャプテンのMF可児壮隆、副キャプテンのGK田尻健がユニフォーム姿で出席。好天に恵まれたこともあり、ピッチ上での会見となった。

 橋本氏は「弊社も鳥取県倉吉市から全国に向けて商品を展開・販売している。ガイナーレとは鳥取から全国へと戦う同士のような気持ちで、ありがたい話をいただいた」と経緯を説明し、「ガイナーレさんがどんどん試合に勝ち、鳥取県が盛り上がっていく、活性化していくことを願っています」と期待を寄せた。また同社の山本敬・代表取締役もクラブを通じて「全国最小県(鳥取県は全国で最も人口が少ない)をベースに全国の強豪と戦うガイナーレ鳥取の姿に、かねてより強く共感しておりました。今後も地域の一員として精一杯、応援していきます」などとコメントを発表している。
 
 ショーツ後方のスポンサー枠が昨季途中に解禁となって以降、クラブが営業活動を続けた末に今回の契約締結が実現。塚野社長は「バルコス様は精力的に日本と世界を駆けめぐって事業をされている。我々は鳥取県を代表して、地元を盛り上げるために戦っており、バルコス様も世界を相手に戦っておられるので、ファン・サポーターの皆さんもバルコス様の活動を、我々とともに盛り上げていただけたら」と呼びかけた。

『BARCOS』のロゴが入ったユニフォームを初めて着用した可児は「本当にありがたい気持ちでいっぱいです。他のスポンサーの皆様に加えて、バルコス様とともにJ2昇格を成し遂げたい」と喜びのコメント。田尻は「コロナ禍の状況で、シーズン途中にもかかわらずスポンサーになっていただいて、すごくありがたいです。バルコス様が掲げている『鳥取から世界へ』のコンセプトとともに、日本、さらに世界へと、選手としても、クラブとしても大きくなっていきたい」と決意を新たにしていた。

 新しいユニフォームは4月4日の明治安田生命J3リーグ第4節、FC岐阜戦から着用。新しいパートナーとともに、首位の難敵を迎えてのホームゲームに臨むことになる。

取材・写真◎石倉利英