レノファ山口FCから今季、ガイナーレ鳥取に移籍したMF清永丈留。故郷のクラブを離れて新しいスタートを切る今季、持ち味を発揮すると同時に、チームの牽引車としても貢献する思いを胸に秘めている。

上写真=新天地の鳥取でシーズン開幕に向けて練習に励む清永(写真◎石倉利英)

「やれと言われれば、どのポジションでも」

 鳥取に来て「まず雪に驚かされました」と笑う。練習拠点がある米子市は1月中旬の始動から何度か雪が降り、積雪量が多い日もあった。山口県出身で、レオーネ山口U-15、鹿島アントラーズユース、関西大を経て山口に加入し、めったに雪が積もらない地域で暮らしてきた26歳にとって、大きなカルチャーショックだった。

 山陰地方では冬になると、車に積もった雪を下ろすための『スノーブラシ』という道具を車内に常備するのが一般的。だが、鳥取に来て大雪に遭遇した清永は「持っていなかったので、近所の人が貸してくれたんです」と振り返る。無事に出発してからも「あんなに雪が積もっている状況で運転するのは初めてで、めちゃくちゃ怖かった」と苦笑い。そもそも、冬用のスタッドレスタイヤを装着するのも初めてのことだった。

 そんなこともあったとはいえ、鳥取の街は「食事がおいしいし、生活面では何も不自由していません」という。チームについても「若い選手が多くて活気がある。理己さん(髙木理己監督)がミーティングでいろいろなことを伝えてくれるので、ピッチで体現したい」と意欲的だ。

 プロへの扉を開いてくれた地元のクラブを契約満了となり、「どういうサッカーをしたいのかを伝えていただき、自分のプレ―スタイル、持っている力を出せそうなクラブだと感じた」という鳥取に完全移籍した今季は、キャリアの新しいスタート。これまで中盤の複数のポジションに加え、山口ではサイドバックでもプレーしており、「やれと言われれば、どのポジションでもやる自信がある」という多様性で期待を集める。

「全員が流動的に動いて、フォワードだけでなく、いろいろな選手が得点する。前にも後ろにもスピード感があって、パワフルなサッカー」と鳥取の戦いを評し、「自分もガイナーレの力になれると思う」と力強く語った。鳥取は20歳代前半までの若い選手が多いため、まだ26歳とはいえ「ベテランみたいな感じ」と笑うが、相応のリーダーシップが求められることは理解している。J2で4年間プレーした経験を、日々の練習や試合でチームに還元しながら、J2昇格への牽引車となるべく燃えている。

取材・写真◎石倉利英