ガイナーレ鳥取MF妹尾直哉が、新しいチームで自分の持ち味を発揮できる手応えをつかんでいる。昨季、AC長野パルセイロでのJ2昇格争いの経験を踏まえ、チームを一つにする点でも貢献していきたいという。

上写真=ガンバ大阪、長野を経て鳥取に加入した妹尾(写真◎石倉利英)

昨季、長野で昇格争いを経験

「早い段階で声を掛けていただきました。J3はロングボールをフォワードが競って、セカンドボールを拾って、というスタイルのチームが多いですが、鳥取は後ろからパスをつないで前進していくと、対戦して感じていました。僕が求めていたスタイルなので、自分にも合うのではないか、という思いもありました」

 長野から鳥取に加入した経緯を、妹尾はこのように明かした。ガンバ大阪ユースから2015年にトップチームに昇格し、19年に長野へ完全移籍。昨季限りで契約満了となり、同じJ3の鳥取に加入している。

 ここまでシャドーやアウトサイドでプレーしており、2月6日にファン・サポーターに公開して行なわれた紅白戦でも鋭い動きを見せた。「自分は(ラインとラインの)間や、スペースでパスを受けるのが得意なので、そこに出してくれる選手がいるのは、特徴を出す上でも大きなこと」と捉えており、「鳥取に来てよかった」と充実の表情で語る。

 昨季は長野で、鳥取も終盤まで競り合ったJ2昇格争いを経験した。残り2試合で逆転されて初昇格を逃したものの、「試合に出ている選手も、出ていない選手も関係なく、チーム全員が昇格に向かっていた。それがあるからこそ、昇格争いができるんだと感じた」と振り返る。

 感じたこと、経験したことを鳥取で生かしていくつもりだ。「若いと、自分が試合に出られなかったらメンタル的にブレてしまったり、やるべきことを放棄してしまう選手もいる」という現実を見てきただけに、「そういう選手がいたら、チームに力を注ぐ方向に持っていけるような声掛けなど、自分の行動で示していくことを考えています」ときっぱり。ピッチ内外で鳥取に貢献し、昨季果たせなかったJ2昇格をつかみ取るべく燃えている。

取材・写真◎石倉利英