ガイナーレ鳥取DF谷口智紀が、新チームへの貢献を誓っている。昨季限りでアスルクラロ沼津を契約満了となり、トライアウトを経て新天地へ。プレーだけでなく、経験値でもチームを引っ張るつもりだ。

上写真=沼津を契約満了となり、鳥取に加入した谷口(写真◎石倉利英)

鳥取への加入は「迷うことはなかった」

 2日間のオフを挟んで行なわれた2月10日の鳥取の練習は、実戦形式のメニューにも多くの時間を割き、約2時間半の濃密な内容。終了後に「フォーメーションも沼津とは全く違いますし、まだ慣れないところもあります。周りの選手とのコミュニケーションも、まだまだで、自分のプレーが出せていない面もある」と語った谷口だが、沼津がJ2ライセンスを取得していなかったこともあり、「上に上がる(J2に昇格する)チャンスがあるチームにいるのは刺激的です」と語る表情には充実感が漂う。

 立命館大から2015年にJFLの奈良クラブに加入し、17年に沼津へ完全移籍。昨季限りで契約満了となったが、Jリーグ合同トライアウトでのプレーが評価され、鳥取に加入した。髙木理己監督が京都サンガF.C.のコーチだったとき、立命館大から練習参加していた縁があり、「理己さんに声を掛けていただいて、迷うことはなかったです」という。

 最終ラインに高さを加えることは今オフの補強ポイントの一つで、185センチの長身を生かす谷口の空中戦の強さは、それに合致するもの。加えて本人は「ボールを保持する鳥取のサッカーの中で、ビルドアップやロングフィードでチームのやり方にうまく合わせていけたら」と自身のプレーをイメージしている。

 まだ28歳でベテランと呼ぶには早いが、若い選手が多い鳥取では、経験を生かしたリーダーシップも期待される。「若いチームなので勢いはあると思いますが、うまくコントロールしていかないと、若さだけでは戦えないと思う。締めるところは締めなければいけない」と語る谷口は「試合中もポイントとなるところで、若さが出ないようにする必要がある。自分の役割は考えてやっていかないと」と意欲的に語った。

取材・写真◎石倉利英