上写真＝8試合ぶりの無失点に抑えた田尻（写真◎石倉利英）
■2020年11月14日 J3リーグ第27節（@チュスタ:観衆812人）
鳥取 1-0 岩手
得点：（鳥）上松瑛
（岩）なし
「この2連勝を無駄にしないように」
「ここ数試合、ずっと失点していたので、できるだけ早く無失点の試合をしたかった。まして、高さがあってセットプレーが武器のチームを無失点で抑えることができたのは、これからの残り7試合に向けて自信につながりました」
ガイナーレ鳥取GK田尻健は、試合後のオンライン会見で充実感を漂わせていた。11月14日の明治安田生命J3リーグ第27節で、いわてグルージャ盛岡に1-0で勝利。9月の第14節で対戦したときは、セットプレーから2失点して0-2で敗れており、雪辱を果たした勝利ともなった。
鳥取は10月の第19節、カターレ富山戦に3-0で勝ったのを最後に、7試合連続で失点していた。11月8日の前節、Y.S.C.C.横浜戦では今季最多の4得点を奪ったものの、4-0からPKで1点を返されて4-1とされており、大勝とはいえ、GKとしてはモヤモヤが残る試合。それだけに、1-0の勝利の喜びは格別だった。
セットプレーの守りで全員が体を張る様子を「シーズン前半戦に勝てていたときの守備が戻ってきたと、後ろから見ていて感じた」と振り返る。「ああやって体を張って守ってくれると頼もしい。ゴールキーパーとして守りやすかった」と相好を崩した。
またこの日は、今季2試合を戦って1分け1敗の未勝利だったチュウブYAJINスタジアムでの初勝利。後半は後ろから鳥取のファン・サポーターの後押しを受け、1点を守り切った田尻は「ようやくチュスタでの初勝利を届けることができた。試合が終わってゴールの横にタオルを取りに行ったとき、ゴール裏のサポーターの方から拍手が聞こえて、すごくうれしかった」と喜んだ。
ホーム2連勝で6位から5位に浮上し、次節は2位のAC長野パルセイロとの直接対決。「一戦一戦、勝ち点3だけを目標に頑張っている」と語った田尻は「次は上位の長野なので、ここで勝ち点3を取れれば、さらに上に行けるし、自信にもなる。この2連勝を無駄にしないように、明日の練習からしっかりやっていきたい」と、早くも気持ちを切り替えていた。
現地取材・写真◎石倉利英