ガイナーレ鳥取FW田口裕也が、3試合連続ゴールを決めた。ガンバ大阪U-23を相手にPKで先制したものの、チームは追い付かれて引き分け。3試合未勝利となり、試合後に笑顔を見せることはなかった。

上写真=3試合連続得点でチーム最多タイの今季通算6得点とした田口(写真◎石倉利英)

■2020年10月18日 J3リーグ第22節(@チュスタ:観衆851人)
鳥取 1-1 G大阪U-23
 得点:(鳥)田口裕也
     (G)菅野隆星

PKを獲得して自ら決める

「自分が結果を出せていることは、プラスに捉えています。でも、チームを勝たせることができないのは、フォワードとして仕事ができていないに等しい」

 ガイナーレ鳥取FW田口裕也は、試合後のオンライン会見で厳しい表情を崩さなかった。ガンバ大阪U-23戦の開始直後にPKを決め、3試合連続得点。チーム最多タイに並ぶ今季通算6得点目を挙げたものの、後半に追い付かれた鳥取は1-1で引き分け、3試合未勝利に終わっている。

 開始わずか15秒、MF三沢直人のパスに反応してゴールに迫り、相手GKに倒されてPKを獲得した。チームのPKキッカーは三沢と決まっているが、「絶対に得点を決めたいと思っていたので、PKをもらったときに蹴ろうと思い、直人さんにも『蹴っていいですか』と聞いて、蹴らせてもらった」という。ゴールに向かって左へのキックはコースを読まれたものの、GKのセーブが及ばないスピードのボールがサイドネットを揺らした。

 開始1分で先制した鳥取だが、その後は徐々にボール支配率を高めるG大阪U-23の攻めに押され気味。田口も前線でボールを追うシーンが長く続き、「パス回し、足元の技術がうまいので、なかなかボールの奪いどころを決めることができなかった」と振り返る。60分に同点とされた後の67分には、前半から幅広く動き回っていた反動からか、足がつってプレー続行不可能となり、交代で退いた。

 第20節の鹿児島ユナイテッドFC戦で13試合ぶりの得点を決めたものの、チームは1-3で敗戦。第21節のカマタマーレ讃岐戦でも決めたが、やはり1-2で敗れて連敗となった。この日は3試合連続得点も、引き分けで3試合未勝利。昇格圏内の2位とは勝ち点差8の7位と、J2昇格を目指す上で厳しい状況が続いている。

 四日市中央工高(三重)から加入1年目で、当初の期待以上の結果を残しているが、本人は満足していない。自身の活躍とチームの勝利の両立に向けて「まだ複数得点をしたことがない。それができれば、チームの結果は変わってくると思います。もっとこだわらなければいけない」と言葉に力を込めた。

現地取材・写真◎石倉利英