ガンバ大阪U-23のMF菅野隆星が、Jリーグ初得点を決めた。ガイナーレ鳥取との一戦で、巧みなポジショニングとドリブル突破から同点ゴール。ユース所属の17歳、高校3年生がJ3の舞台で、はじめの一歩を刻んだ。
上写真=Jリーグ初得点が同点ゴールとなった菅野(写真◎石倉利英)
■2020年10月18日 J3リーグ第22節(@チュスタ:観衆851人)
鳥取 1-1 G大阪U-23
得点:(鳥)田口裕也
(G)菅野隆星
「我慢してポジションを取っていた」
前半からボール支配率で圧倒しながらも、試合開始直後の失点による0-1のビハインドが長く続いたガンバ大阪U-23だが、60分にガイナーレ鳥取のゴールをこじ開けた。フリーになって左サイドで待っていたMF菅野隆星が、MF伊勢航のパスを受けてドリブル突破。エリア内に入ったところで寄せてきた相手DFをかわし、すぐさま右足でシュートを放ってファーサイドのネットを揺らした。
G大阪ユース所属の高校3年生で、今季からJ3でプレーしており、これがJリーグ初得点。「アシストも得点もなくて、早く点が取りたいと思っていたので、取れたのはよかった」と喜ぶ一方、「チームが勝てば、もっとよかった」と逆転できなかったことを残念がった。
左サイドでフリーとなっていたのは、我慢の成果だった。「立ち上がりから、ボールサイドにボールがあるときは、逆を突けと言われていた。我慢してポジションを取っていたら、いつかボールが来ると分かっていた」と振り返ったように、得点シーンの直前には、中央に縦パスが入っても左サイドで待機。鳥取守備陣が中央に寄ったところで、フリーでパスを受け、ドリブル突破から蹴り込んだ。
G大阪U-23は今節、今季チーム最多の10得点を挙げているFW唐山翔自が、警告累積で出場停止だった。代わりの得点源が求められる状況で、13試合目の出場にして結果を残し、「スピード感などに慣れてきた。もっと結果が、数として出ればいいと思う」とコメント。はじめの一歩を刻んだ17歳は「これから、いろいろな人が見てくれるような選手になってやるぞという気持ちで毎日生活しているので、試合で結果を出すことができれば」と今後を見据えた。
現地取材・写真◎石倉利英