10月7日の明治安田生命J3リーグ第20節で、ガイナーレ鳥取と鹿児島ユナイテッドFCが対戦。前半をリードして折り返した鹿児島が、後半の鳥取の反撃をしのいで連勝を飾り、上位との差を縮めた。

上写真=第4節ではホームで鳥取に敗れた鹿児島が雪辱を果たして連勝(写真◎石倉利英)

■2020年10月7日 J3リーグ第20節(@Axis:観衆691人)
鳥取 1-3 鹿児島
得点:(鳥)田口裕也
    (鹿)馬場賢治、枝本雄一郎、三宅海斗

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF小牧成亘、井上黎生人、石井光輝、MF安藤一哉(80分:藤原拓也)、新井泰貴、可児壮隆(68分:大久保優)、魚里直哉(80分:上松瑛)、FW坂井大将(72分:フェルナンジーニョ)、田口裕也(68分:新井光)、三沢直人

・鹿児島メンバー◎GK大西勝俉、DFフォゲッチ、青山直晃、岡本將成(82分:水本勝成)、砂森和也、MFニウド、中原秀人、枝本雄一郎(65分:米澤令衣)、牛之濵拓、FW酒本憲幸(56分:萱沼優聖)、馬場賢治(82分:三宅海斗)

試合終了間際に3点目

 鳥取市はキックオフ数時間前から強風が吹き、試合展開にも影響を及ぼすかと思われたが、1時間ほど前からは穏やかな風に。気温も公式記録で20・0度と低く、快適なコンディション下での一戦となった。

 試合は開始直後の2分に鹿児島が先制する。右サイドからのフィードを鳥取DF小牧成亘が処理できず、後方に流れたところにMF牛之濵拓が鋭く反応。ボールを奪って中央に送ると、最後はFW馬場賢治が蹴り込んだ。

 さらに26分には左サイドで好連係を見せ、牛之濵のパスからDF砂森和也が抜け出してセンタリング。走り込んできたMF枝本雄一郎が、第4節の鳥取戦以来となる今季2点目を決めてリードを広げた。

 鳥取は前半、良い形で攻め込みながらもシュートが少なかったが、前半終了間際の44分に1点を返す。MF安藤一哉が右サイドをドリブルで破ってセンタリングを送ると、ニアサイドに入り込んだFW田口裕也が右足で合わせて決めた。良い時間帯の得点で勢いが増した後半は、選手交代も交えて同点を狙うが、最後の局面でコンビネーションがわずかにかみ合わず、鹿児島の堅い守りを崩せない。

 逆に鹿児島は試合終了間際の90分、ゴール前で混戦のこぼれ球が交代出場のMF三宅海斗に渡り、三宅が冷静に蹴り込んで3点目。最後の最後に突き放した鹿児島が、ホームでの第4節で1-2と敗れていた鳥取に雪辱を果たす勝利を収めた。

 鹿児島は第16節からの3試合で1分け2敗と失速し、上位との差が広がっていたが、勢いを取り戻して連勝。この日、昇格圏内となる2位のロアッソ熊本が敗れたことで、入れ替わって2位に浮上したAC長野パルセイロとの勝ち点差は5に縮まった。「3-1ですが、90分間厳しい試合だった」と振り返った金鍾成監督は、「厳しい中でも勝ち続けるしかない。内容よりも、最後に体を張ったり、必死にゴールを守って、勝ち続けていきたい」と語り、アウェー連戦となる10月11日の次節、FC岐阜戦を見据えていた。

現地取材・写真◎石倉利英