ガイナーレ鳥取DF藤原拓也が、シーズン後半戦の巻き返しを誓った。前半戦の17試合を終え、出場機会はわずか。失速気味のチームの起爆剤になるべく、持ち味を発揮しての定位置奪取を狙う。

上写真=9月27日の今治戦に向け、24日の練習に臨んだ藤原(写真◎石倉利英)

前半戦の出場時間は36分間

 9月22日の明治安田生命J3リーグ第17節で、ガイナーレ鳥取はSC相模原に0-1で敗れた。第16節でブラウブリッツ秋田に0-4で敗れたのに続く今季初の連敗で、3位から4位に後退している。

 相模原戦で、0-1で迎えた85分から交代出場したDF藤原拓也は「入ったときは(DF井上)黎生人を前線に上げていたので、早くゴール前にボールを送り、チャンスがあれば割って入っていけと言われていた」と語る。だが決定機を作るには至らず、「もっと深い位置からクロスを入れることができればよかったけど、そういう形を作れなかった」と振り返った。

 アスルクラロ沼津から完全移籍で加入した今季、開幕前は3バックの一角で主力組に名を連ねた時期もあったが、開幕後は控えで、ベンチ外となることも。相模原戦でシーズン前半戦の17試合を終えて、出場は4試合、36分間のプレーにとどまっている。

 鳥取より1試合消化が少ない首位の秋田との勝ち点差は10で、同試合数で2位のロアッソ熊本との差は8、3位のAC長野パルセイロとの差は2。少しずつ上位から離されてきた鳥取にとって後半戦は、昇格争いに踏みとどまれるかどうかの瀬戸際の戦いが続きそうだ。

 その中で藤原は「試合に出ていても、出ていなくても、毎回の練習を全力でやり、もっと良くなる努力をすることは変わらない」と語る。一方で現状を踏まえ、「自分も含めて、これまであまり試合に絡めていない選手が、 チームにどれだけプラスの要素を与えることができるか。対戦が一巡して、相手も鳥取がどんなサッカーをしてくるのか、どんな特徴の選手がいるのかは分かると思う。そこで自分たちがプラスの要素をもたらすことができれば、チームの勢いになる」と、起爆剤となるべく意気込む。

 後半戦初戦となる第18節は9月27日、アウェーでFC今治と対戦する。藤原は「左利きなので、攻撃で前のスペースを見て縦パスを入れたり、背後を狙ったりして違いを出せる。サイドチェンジも蹴ることができるので、これまでとは違うテンポを作れると思う」と語る自身の持ち味を、連敗脱出の勝利に結びつけるべく、ポジション争いに挑んでいる。

取材・写真◎石倉利英