9月22日の明治安田生命J3リーグ第17節で、ガイナーレ鳥取とSC相模原が対戦。鳥取対策として布陣とメンバーを変更して臨んだ相模原が後半に挙げた1点を守り切り、アウェーで完封勝利を収めた。

上写真=鳥取対策が的中した相模原が敵地で完封勝利(写真◎石倉利英)

■2020年9月22日 J3リーグ第17節(@チュスタ:観衆971人)
鳥取 0-1 相模原
得点:(鳥)なし
    (相)才藤龍治

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF上松瑛(69分:新井光)、井上黎生人、石井光輝、MF小牧成亘、三沢直人、世瀬啓人(57分:新井泰貴)、魚里直哉、坂井大将(85分:藤原拓也)、フェルナンジーニョ(69分:安藤一哉)、FW田口裕也(85分:大久保優)
 ※実際のポジションで表記

・相模原メンバー◎GKビクトル、DFミルトン、白井達也、梅井大輝、MF夛田凌輔、鹿沼直生、梅鉢貴秀(76分:窪田良)、星広太、和田昌士(54分:清原翔平)、ホムロ(77分:梶山幹太)FW才藤龍治
 ※実際のポジションで表記

才藤の2試合連続ゴールが決勝点に

 ガイナーレ鳥取が練習拠点としている、鳥取県米子市のチュウブYAJINスタジアムでの今季初めてのホームゲーム。SC相模原を迎えた一戦は、やや風が強かったものの天候はまずまずで、今季最多の971人の観客が詰めかけた。

 これまでの4バックから3バックに布陣を変え、鳥取と同じ3-4-2-1で臨んだ相模原は、鳥取の攻撃の組み立てにプレッシャーをかけることでリズムをつかもうとする。攻撃は才藤龍治、ホムロ、和田昌士の1トップ2シャドーの連係や、夛田凌輔と星広太の両サイドからの仕掛けでゴールを目指したが、三浦文丈監督が「前半はウチもチャンスはなかったですが、鳥取さんもきゅうくつにサッカーをしていたと感じた」と振り返ったように、守備が機能した一方、攻撃は決定機を作るまでに至らない。

 鳥取は相模原のプレッシャーをかいくぐったときに良い形を作り、前半立ち上がりに惜しいシュートを放ったFW田口裕也が、後半立ち上がりにもカウンターからクロスバーに当たるシュートを放つなど、少ないチャンスで得点機をうかがった。しかし、56分に先制したのは相模原。ホムロがゴール前で相手のマークを振り切って左足シュートを放ち、GK田尻健がはじいたこぼれ球を、才藤が左足ボレーで蹴り込んでネットを揺らした。

 先制された鳥取は、直後にゴール前のこぼれ球をMF坂井大将が右足で狙い、相模原DF梅井大輝に当たったボールがゴールに向かったが、右ポストに当たって決まらず。さらにメンバー変更を交えて反撃を狙うものの、細かいミスが多く、パスワークのテンポが上がらない。

 鳥取は終盤、DF井上黎生人を前線に上げてパワープレーで同点を狙ったが、なかなか良いボールを上げられず。結局、最後まで集中力を切らさなかった相模原が1-0で逃げ切った。
 
 相模原は、今季初先発の才藤が2試合連続ゴールで決勝点、負傷明けで同じく今季初先発のMFミルトンが3バックの一角で完封勝利に貢献するなど、布陣とメンバーの変更が的中して3試合ぶりの勝利。「実は先週の頭から、鳥取戦も見据えながら3枚(3バック)を準備した」と明かした三浦監督は、第4節以来の無失点ということもあり、「粘って1点を取り、最後は久しぶりの無失点だったので、すごくうれしかった。選手が本当によく頑張ってくれた」と声をはずませた。

現地取材・写真◎石倉利英