7月25日に各地で行なわれた明治安田生命J3リーグ第6節。ガイナーレ鳥取はホームでFC今治と対戦し、2-1で勝利を収めた。先制された前半のうちに追い付き、後半に逆転して4連勝を飾っている。

上写真=鳥取は30分、ゴール前のこぼれ球を石井が左足で狙うと、相手選手に当たってコースが変わり、ネットを揺らして1-1の同点(写真◎石倉利英)

■2020年7月25日 J3リーグ第6節(@Axis:観衆905人)
鳥取 2-1 今治
得点:(鳥)石井光輝、三沢直人
   (今)玉城峻吾

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF小牧成亘(77分:藤原拓也)、井上黎生人、石井光輝、MF安藤一哉、三沢直人、可児壮隆(86分:新井泰貴)、魚里直哉、FW坂井大将、田口裕也(66分:大久保優)、新井光

・今治メンバー◎GK修行智仁、DF原田亘、園田拓也(83分:飯泉涼矢)、チョン・ハンチョル、上原拓郎、MF岡山和輝(74分:福田翔生)、橋本英郎(67分:山田貴文)、楠美圭史、玉城峻吾、FW桑島良汰(74分:越智亮介)、有間潤(67分:片井巧)

少ないチャンスを生かして逆転

 ガイナーレ鳥取とFC今治の公式戦初対戦は、序盤は3連勝中と好調の鳥取が意欲的に攻め込んだが、先制したのは今治。12分、左サイドで粘り強くボールをキープすると、FW桑島良汰のパスをDF上原拓郎がエリア内でうまくコントロールして折り返し、MF玉城峻吾が右スミに蹴り込んでネットを揺らした。
 
 だが鳥取も30分、ゴール前のこぼれ球を拾ったDF石井光輝がエリア外中央から左足シュート。ブロックした相手選手の足に当たったボールのコースが変わり、今治GK修行智仁の逆を突いて同点ゴールとなった。
 
 その後は今治が立て続けに決定機を作る。43分に右サイドからのセンタリングをDF園田拓也が蹴り込んだゴールは、オフサイドの判定で取り消しに。前半アディショナルタイムに玉城が右足で狙ったミドルシュートはクロスバーに当たった。後半開始直後の47分には左からのセンタリングを、フリーの桑島がヘッドで合わせたが、左に外れて決まらない。

 逆に鳥取は少ないチャンスを生かした。左サイドからMF新井光がセンタリングを送ると、ブロックしたMF楠美圭史の手に当たったとの判定でPKを獲得。楠美は猛抗議するも判定は変わらず、このPKをMF三沢直人が決め(得点時間は59分)、逆転に成功した。

 その後は今治が選手交代を交えて攻勢を強め、鳥取は奪ったボールをうまくつなげずに苦戦を強いられたが、最後まで得点を許さず。2-1で逃げ切り、4連勝を飾った。

 鳥取の髙木理己監督は「選手たちはタフに戦ってくれて、勝ち点3を取ることができた。勝ち点3を取ることができたのは素晴らしかった」と勝利を称えた。一方で「イージーなミスパスが(前節の)讃岐戦の前半から続いていて、自分たちから苦しくしている展開が、まだまだ散見される」と、内容には厳しいコメントを残している。

「まだまだ我々は強くなる余白があるし、足りないことだらけ。その中でも勝ち点3をもぎ取れるチームに、徐々になることができているのは選手の成長だと思いますが、その成長速度をもっと加速させていかないと、混とんとしたJ3リーグでは突き抜けられない」。髙木監督は勝利への評価と内容を向上させる必要性、両方について指摘し、中3日でアウェーに乗り込む7月29日のロアッソ熊本戦に向けて「3日間でやれることを考えていきたい」と、早くも次の試合に視線を向けていた。

現地取材・写真◎石倉利英