上写真＝CBの一角で守備をまとめた竹内だが、後半開始直後の一瞬の乱れが響いて敗戦（写真◎石倉利英）
■2020年7月19日 J3リーグ第5節（@Axis:観衆765人）
鳥取 1-0 讃岐
得点：（鳥）坂井大将
（讃）なし
「分かっていたけれど…」
待望の今季初勝利は、またもお預けとなった。アウェーに乗り込んでガイナーレ鳥取と対戦したカマタマーレ讃岐は、0-1で完封負け。これで今季の通算成績は1分け4敗、依然として未勝利で勝ち点1にとどまっている。
2年連続でキャプテンを務めるDF竹内彬は「前半はチャンスが多くありましたが、相手もゴール前で必死に体を張って守られてしまい、得点できなかった。決め切ることが課題」と振り返る。セットプレーなどから7本のシュートを放ち、決まってもおかしくないシーンは何本もあったが、MF池谷友喜のシュートがクロスバーに当たったり、DF西野貴治のヘッドがGKに防がれるなど、どうしてもゴールラインを割れない。そうするうちに後半開始直後、わずか25秒で先制されてしまう。「集中はしていたのですが、早々に失点してしまった」と厳しい表情で語った失点が決勝点となった。
7月11日の第3節でFC岐阜と1-1で引き分け、今季初の勝ち点を獲得。だが15日の第4節ではFC今治にホームで0-3と敗れ、J3昇格後の初勝利を献上した。そこから中3日で敵地に乗り込み、「連戦なので、練習できる時間は限られていました。コンディションを整えなければいけない状況でしたが、より修正できるような練習をやった」という成果は見せたものの、わずかなスキを突かれた失点が響いた。
今季は前後半の立ち上がりや、それぞれの終了間際に失点を重ねている。「集中しなければいけないと分かってはいるのですが、結果としてやられてしまっている」と語る竹内は、「自分自身も守備の選手として不甲斐ないし、申し訳なく思う。修正しなければいけない」と強い口調で課題を口にした。
順位は18チーム中17位に後退し、今季未勝利は最下位のいわてグルージャ盛岡と2チームのみとなった。「なかなか結果が出ないのは、しんどいですが、前を向いて、やっていくしかない。トレーニングで改善して、結果を出せるようにやっていくだけ」と心情を吐露した竹内は、ロアッソ熊本をホームに迎える25日の第6節に向けて「勝ちを届けられるように必死で練習して、試合の日を迎えたい」ときっぱり。変えられない過去ではなく、変えることができる、変えるべき未来に目を向けた。
現地取材・写真◎石倉利英