「ICHIGAN」で昇格へ！
にこやかにオンラインでの取材に応じる中島（写真◎スクリーンショット）
ーーぜひ鮮やかなゴールシーンも見たいです。
中島 守るだけじゃなくて、相手に怖いと思われる選手になりたいと思っています。まだまだ60％ぐらいの怖さかもしれませんけど（笑）。
チームとしては昇格という分かりやすい目標があるので、そこに向かって1試合1試合積み重ねていきます。そのために、個人的には守備も攻撃も貢献できるような選手になりたいですし、細かいところで言うとルーズボールを必ず自分のものにして味方に配球して、そのまま続けざまにボランチの位置から前に出ていってゴールに絡んでいく、という部分は自分の今年のテーマなんです。
ーー具体的なイメージはできていますか。
中島 理想とする選手は何人かいますね。僕はこれという武器があるわけではないので、いい選手のいい部分を吸収して自分なりの選手像を作り上げていきたいです。ビダル（バルセロナ＝スペイン）のボール奪取は見習いたいし、ヤヤ・トゥーレ（青島黄海＝中国）のボールを運ぶ能力は僕には足りないところだし、ポグバ（マンチェスター・ユナイテッド＝イングランド）のようにうまくて強くて走れて縦にも出ていける選手になっていきたいですね。
ーー中島選手の「怖さ」を、新チームにどう生かしていきますか。
中島 高校時代のような「王様」になれる力は、いまはありません（笑）。王様とは違いますが、自分らしさは大事なのかもしれませんけどね。それでもいまは、チームのために、という意識が本当に強いんです。「ICHIGAN」という今年のスローガンの通り、ゼムノビッチ監督もチームの一体感を重要視する人です。
プレーについては厳しく守備をして、攻撃になったら後ろの選手がどんどん追い越していくスタイルです。「つなぐ」というベースがあった上で、速攻も加わって楽しくなっていますし、その両方の見極めをするのも僕の仕事だと思っています。ゲームの流れによって戦い方を変えたり相手の弱点を見つけて突いていったりするのを、自分で判断してチームに伝えて、という、ゲームコントロールの能力をつけていきたいと思っています。それも大きなテーマです。
取材・構成◎平澤大輔 写真◎Kaz Photography/FC GIFU
Profile
なかしま・けんせい◎1996年9月23日生まれ、福岡県出身。アビスパ福岡U-15から東福岡高に進み、2015年に横浜F・マリノスに加入。2017年に期限付き移籍したFC岐阜でプレーし、翌年に完全移籍。2020年から背番号も「8」となり、大黒柱になる。MF。180cm、73kg