「県全体のレベルを押し上げたい」
――今季のJ3は週2試合ペースの時期も多く、過密日程での戦いとなります。
高木 選手によってそれぞれですが、食事や睡眠を含めたコンディショニング、パフォーマンスを維持できるかが重要です。僕はFC岐阜時代、J2が年間51試合だった2009年に、47試合に出場しました。あのシーズンを経験しているのは大きく、今季も日程が詰まっていても大丈夫だと思っています。
――開幕当初はリモートマッチで、その後に少しずつ観客が入ることになる予定です。
高木 リモートマッチは経験したことがないので、最初は違和感があると思います。でも、画面を通じて見てくれる人はたくさんいるはずなので、その人たちに「次は会場に試合を見に行きたい!」と思ってもらえるような試合を見せたいです。
――高木選手がアマチュアだった時代、香川県にはJクラブがありませんでした。現在はカマタマーレがあり、そこでプロ選手としてプレーしています。
高木 僕が小学生のときにJリーグが始まりましたが、当時は香川県だけでなく、四国にJクラブがありませんでした。会場で試合を見ることはできなくて、Jリーグはテレビの向こうの世界だったんです。いま香川県にJクラブがあるのは、県のサッカー全体を考えてもすごいこと、素晴らしいことです。地元の子どもたち、中学生や高校生のあこがれ、夢であり続けるために、もっと強くならなければいけないですし、香川県民の皆さんに誇りに思ってもらえるクラブになりたいです。
―――カマタマーレがJ2、J1と昇格して、いろいろなクラブと戦う姿を見せたいですね。
高木 それが僕の夢です。カマタマーレだけでなく、相手クラブも含めて、いろいろな選手のプレーを見てもらうことができれば、それが香川県全体のサッカーのレベルを押し上げることにもつながると思いますから。
――最後に、ファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。
高木 再開後しばらくはリモートマッチですが、会場で見てもらえる環境になったときは、たくさんの方に見に来ていただきたいです。勝って、皆さんと一緒に喜びたいので、ぜひスタジアムに来て応援してください!
取材・構成◎石倉利英 写真◎カマタマーレ讃岐
◎Profile
たかぎ・かずまさ◎1984年12月17日生まれ、香川県出身。地元の香川西高から2003年にサンフレッチェ広島に加入し、複数のJクラブを経て14年にカマタマーレ讃岐に加入。左足から繰り出す正確なキックを武器に、中盤の2列目やボランチ、左SBでプレーする。170㎝、67kg