6月13日にサンフレッチェ広島と練習試合で対戦したガイナーレ鳥取で、DF小牧成亘は右アウトサイドでフル出場。ハイレベルの相手とのマッチアップを通じ、新天地でのJ3開幕に向けて多くの経験を得た。

上写真=今季ヴァンラーレ八戸から移籍し、鳥取でプレーする小牧(写真◎石倉利英)

カウンターからシュートも

 6月13日の練習試合で、サンフレッチェ広島と2試合(45分×4本)を行なったガイナーレ鳥取。第1試合はスコアレスで迎えた54分に先制されると、終了直前の89分にも追加点を奪われ、0-2で敗れた。第2試合は1-5で敗れ、2試合合計1-7で敗れている。

 3-4-2-1の右アウトサイドでフル出場したDF小牧成亘は、後半途中までは広島MF柏好文、終盤は交代出場したMF浅野雄也とマッチアップし、試合後は「Jリーグでもトップクラスの選手なので、対面の選手にやられないことを意識した」とコメント。「それでも、やられる場面が出てくると思っていたので、光輝(3バックの右サイドに入ったDF石井光輝)とコミュニケーションを取りながら、どううまくやっていくかを考えた」と振り返ったように、周囲との連係で広島の強力攻撃陣に対抗した。

 後半にカウンターからゴール前まで攻め上がり、シュートを放つ場面もあった。それでも89分の失点は、鳥取の右サイドで1対1となった浅野にドリブルで振り切られ、センタリングから決められたもの。広島は75分にフィールドプレーヤー9人を一気に入れ替えており、交代なしで戦った鳥取とのチーム全体の体力差など考慮すべき点もあるが、小牧は「0-1で我慢していた状況で、あそこで失点せず、こちらが1点を取ったら同点という状況を最後まで保っておかなければいけない。もったいなかった」と反省点を口にした。

 駒澤大から2015年にロアッソ熊本に加入後、アスルクラロ沼津、藤枝MYFC、ヴァンラーレ八戸を経て今季、鳥取に加入した。まだJ3リーグは開幕していないが、「この時期にJ1のクラブと対戦できたのは、間違いなくプラス。もちろん課題がたくさん見つかりましたが、悲観するような課題ではないと思う」と語る。

 開幕が6月27日に決まり、「延期、延期が続いたので、やっと先が見えた。練習も良い緊張感でできている」と語る。「楽しみ」と待ちわびる新天地での挑戦に向けて、残り2週間でさらなるレベルアップを期す。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英