J3のガイナーレ鳥取が2月7日、練習拠点の米子市を離れ、隣県の島根県出雲市で練習を行なった。いつも使用しているグラウンドが雪の影響で使えず、人工芝グラウンドのある施設を借りて約2時間、汗を流した。

上写真=雪にも負けず、約2時間のメニューをこなした鳥取の選手たち(写真◎石倉利英)

隣県の島根県出雲市まで移動

 ガイナーレ鳥取の練習は通常、鳥取県米子市のチュウブYAJINスタジアム、もしくは隣接する養和会YAJINフィールドで行なわれている。例年だと開幕に向けた1~2月は、雪が積もって使えない時期もあるが、記録的な暖冬の今年は、ここまで問題なく日程を消化できていた。

 だが2月6日、米子市で今年初となる15センチの積雪があり、グラウンドが使えなくなった。その日の2部練習は午前が屋内、午後は雪の中で走りのメニューを消化したものの、週末に練習試合を控え、大きなピッチでボールを使った練習をすべく、この日は隣県の島根県出雲市まで移動。日本初の木造ドーム施設である出雲ドームに隣接する、屋外人工芝グラウンドの多目的運動場で練習を行なった。

 多目的運動場も雪に覆われていたが、11時半スタートの練習が好天に恵まれたこともあり、徐々に溶けて緑の人工芝が見え始めた。さらに吉野智行強化部長をはじめ、スタッフが手分けして雪かきを進め、練習の終盤には小さなピッチでゲーム形式ができるまでに。最初は寒そうな様子だった選手たちも、濃密なメニューを消化した約2時間の練習が終わる頃には、誰もが汗だくになっていた。

 就任2年目の髙木理己監督は、チームづくりの現状について「やることは明確で、守備で言えば、ファーストディフェンダーがどれだけ寄せることができるか、それに対してセカンドディフェンダーがどれだけ連続性、連動性を持って守れるか。それができれば全体的に下がらずに、前に人数をかけて攻撃していけると思っている」とコメント。さらに「攻撃について、個人のクオリティーはあると思っている」とも語り、攻守両面のレベルアップに注力しているとした。

 すでに1月末にJ2の愛媛FCと練習試合を行なった鳥取は、2月9日に関西福祉大と、13日には福山シティFCと練習試合を行なう。髙木監督は「サッカーは相手がいるので、相手によって我々の守備の立ち位置も変わる。そういう意味で『相手は関係ない』とは言えませんが、相手によって守備戦術を変える、我々の手法を変えることは、できるだけなくしたい」と語り、3月8日のJ3開幕に向けて、チームとしてやるべきことのチェックを進めていく考えを示した。

文・写真◎石倉利英