上写真=先制ゴールを記録した千葉のカルリーニョス・ジュニオ(写真◎黒崎雅久)
■2025年11月29日 J2第38節・最終節(観衆19,103人/@フクアリ)
千葉 5ー0 今治
得点:(千)カルリーニョス・ジュニオ、鈴木大輔、オウンゴール、石川大地、エドゥアルド
最終節で最高の内容を見せる
前節終了時点で3位の千葉は17年ぶりのJ1復帰に可能性を残し、最終節を迎えていた。昇格圏内の2位につける水戸との勝ち点は1。首位の長崎とは勝ち点3差で、上位2チームの結果次第という他力の側面はありながらも、千葉は勝ち点をしっかり積めば、J1へ返り咲ける状況だった。
千葉はシンプルに勝つことだけにフォーカスして試合に入った。今治を押し込み、敵陣内でプレーする時間を増やしていく。積極的にパスを深く打ち込み、サイドからも果敢に仕掛ける。相手の5−4−1守備ブロック崩しにかかった。
11分、先制したのはやはり千葉だった。ペナルティーアークで石川大地のパスを受けたカルリーニョス・ジュニオが、背負っていたDF加藤徹也と入れ替わるように反転。ボックス内に入り込むと、スライディングで倒された。PKを獲得した。
これをカルリーニョス・ジュニオが自ら決めて、千葉が先制。狙い通りのスタートを切った。
だが、15分過ぎからは一転して、千葉が攻め込まれる場面も見られるようになる。ハイプレスをかわされては今治に前進を許し、度々ピンチに陥った。
それでも31分、千葉は欲しかった追加点をつかみ取る。敵陣右サイドで得たFKの場面。田口泰士の蹴ったボールに合わせ、鈴木大輔が密集の外からニアサイドへ走り込み、ヘッド。準備してきたセットプレーでキャプテンが見事にネットを揺らし、前半で2−0とした。
後半も千葉も勢いを持続してみせた。椿直起に代わって入った杉山直宏がいきなり魅せた。右サイドから裏へ飛び出した杉山がボックス右から石川へクロスを送ると、相手DF大森理生のクリアがそのままゴールイン。オウンゴールで千葉がリードを広げた。
74分には複数のパス交換で中央を突破し、最後は石川がシュートをねじ込み、千葉が4点目をスコア。大きなリードを手にした。さらに85分には相手GKが前に出ていることを見逃さなかったエドゥアルドがその頭上を越えるロングシュートを決め、5点目を記録した。
試合はそのまま、決着。最終節で最高の内容を見せ、結果も得た千葉だったが、他会場で首位の長崎が徳島と引き分け、前節終了時点で2位の水戸が大分に勝利を収めたために、勝ち点を伸ばしたものの、順位は3位のまま、自動昇格はならず。昇格プレーオフで17年ぶりの昇格を目指すことになった。
▼出場メンバー
・千葉◎GK若原智哉、DF髙橋壱晟、鈴木大輔、河野貴志、日高大、MFイサカ・ゼイン、田口泰士(78分:品田愛斗)、エドゥアルド(89分:小林祐介)、椿直起(46分:杉山直宏)、FW石川大地(90分:米倉恒貴)、カルリーニョス・ジュニオ(78分:呉屋大翔)
・今治◎GK立川小太郎、DF竹内悠力、ダニーロ(38分:大森理生)、加藤徹也、MF近藤高虎、梶浦勇輝、阿部稜汰(60分:山田貴文)、新井光(78分:パトリッキ・ヴェロン)、ヴィニシウス・ディニス(46分:横山夢樹)、持井響太、FWウェズレイ・タンキ(60分:藤岡浩介)