明治安田J2リーグ第32節が4日、各地で行われ、千葉・フクダ電子アリーナでは3位のジェフユナイテッド千葉と2位のV・ファーレン長崎が対戦した。試合は前半と後半にそれぞれ1点をずつを奪った長崎が快勝。アウェーながら自動昇格に向けて重要な試合を制した。

上写真=大一番を制したのは長崎。敵地ながら2−0で千葉に快勝した(写真◎J.LEAGUE)

■2025年10月4日 J2第32節(観衆15,824人/@フクダ)
千葉 0−2 長崎
得点:(長)エジガル・ジュニオ、松本天夢

精度を欠いた千葉、要所を締めた長崎

 左サイドハーフの椿の突破を足がかりにゴールを目指す千葉の攻めは鋭く、前半から何度もチャンスを生み出した。しかし長崎も最終局面ではタイトな守備を披露。GK後藤の好守もあり、得点を許さない。

 守る場面が多かった長崎が次第に『守備慣れ』してきた時間帯だった。前半終了間際の45分、千葉のカウンターを防ぐと、自陣から一気に攻めに転じてみせ。ボックス手前でM・ジェズスが左に展開し、受けたE・ジュニオが左を振り抜く。クロスを意図したかに思われたボールはそのままゴールイン。長崎が1点をリードして後半に折り返した。

 後半、1点を追う千葉は攻撃的な姿勢を打ち出し、何度もアタッキングサードにボールを運んだ。しかし、クロスやラストパスの精度を欠き、決定的なシーンにつながらない。一方で長崎も守るばかりではなく、カウンターの場面でM・ジェズスが力強いドリブルで運び、千葉ゴールを脅かした。

 互いに重要な『次の1点』を求め合う展開の中、勝負を決めるゴールを奪ったのは長崎だった。右サイドでM・ジェズスがボールをキープし、後方にサポートに来た翁長へ戻す。翁長は山﨑とのパス交換でボックス右に進入し、中央へ折り返すとフリーで松本がヘッド。長崎が勝利をぐっと引き寄せた。

 その後、千葉も攻撃のギアをさらに上げたが、リスク管理を徹底する長崎を崩しきれず。試合はそのまま長崎の2−0で終了。2位以内の自動昇格に向けて重要と位置づけられていた大一番を制した。

 対する千葉は勝てば順位で長崎を逆転し、4試合ぶりに自動昇格圏内に浮上できた試合を落とすことになった。前半から良い時間帯があったものの、結局フィニッシュワークの精度に難を抱え、勝利をつかみ取ることができなかった。

▼出場メンバー
・千葉◎GK若原智哉、DF髙橋壱晟、鈴木大輔、河野貴志、日高大(75分:植田悠太)、MFイサカ・ゼイン、エドゥアルド(85分:米倉恒貴)、田口泰士(69分:品田愛斗)、椿直起(75分:横山暁之)、FW石川大地、呉屋大翔(69分:森海渡)

・長崎◎GK後藤雅明、DF照山颯人、新井一耀(88分:山田陸)、江川湧清(78分:櫛引一紀)、MF翁長聖、江川湧清、山口蛍、ディエゴ・ピトゥカ、米田隼也(78分:関口正大)、マテウス・ジェズス、澤田崇(60分:松本天夢)、FWエジガル・ジュニオ(60分:山﨑凌吾)