明治安田生命J2リーグの「J1昇格プレーオフ準決勝」が11月25日と26日に行われた。25日にはレギュラーシーズン4位の清水エスパルスが同5位のモンテディオ山形と0-0で引き分け、規定により勝ち抜け。26日には同3位の東京ヴェルディが同6位のジェフユナイテッド千葉と対戦し、2-1で東京Vが競り勝って、決勝に駒を進めた。12月2日、「オリジナル10」のどちらかが悲願のJ1復帰を決める。

上写真=決勝点となった2点目を決めた森田晃樹を仲間が祝福。東京VがJ1まであと一つ(写真◎J.LEAGUE)

◾️2023年11月26日 J1昇格プレーオフ準決勝(@味スタ/観衆25,150人)
東京V 2-1 千葉
得点:(東)中原輝、森田晃樹
   (千)小森飛絢

「何も変わらずやろう」

 前半、引き締まった時間が続いたのは、GKの好プレーが続いたから。ジェフユナイテッド千葉は18分、田口泰士のフリックパスから右サイドを破った田中和樹が折り返すと、呉屋大翔が至近距離から狙うが、東京ヴェルディのGKマテウスが勇気を持って距離を詰めてストップ。27分には東京Vが左から崩して、左前に抜け出した山田剛綺が左足で狙ったが、千葉のGK鈴木椋大も負けじとボールを懐に収めた。

 その堅陣を先に破ったのは、東京Vだ。34分に右サイドから中原が強引に持ち出してスイッチオン。稲見哲行を経由して左に展開し、齋藤功佑がキープして時間を作ってから中へ。森田晃樹が染野唯月に差し、一度はこぼれるが森田がすかさず回収してヒールで残すと、中原が自慢の左足を振り抜いて、ゴール右へと対角シュートをねじ込んだ。

 それまでは千葉が主体的にボールを動かして押し込む展開。だが、東京Vはこの1点で勢いを得て、10分後には突き放す。

 中盤で中原が奪い、素早く前につけて染野が左の齋藤に振って一気に敵陣へ。一度キープして時間を作ると、最後に中央に入ってきた森田へクロスをピタリ。森田がヘッドでゴール右に流し込み、2点目を手にした。レギュラーシーズンの順位が上のチームは引き分けでも勝ち上がれるレギュレーションだから、3位の東京Vが6位の千葉から2点のリードを奪った意味は大きかった。

 千葉は少なくとも3点を取らなければ勝ち上がれなくなり、後半開始からは今季13ゴールでチーム得点王の小森飛絢を投入、反撃に出た。この2チームが最後に対戦した10月22日の第39節では、千葉が2点をリードしながら東京Vが逆転して3-2で勝利をもぎ取っている。まだ分からない。

 なかなかゴールに迫れず少し時間はかかったが、まさに小森が決めてみせる。78分、右サイドで鈴木大介の縦パスを福満隆貴がフリックして中央に送ったパスを小森が受けて左に持ち出し左足を強振、GKマテウスに触られながらもパワーで上回り、ゴールに転がり込んだ。

 さらに攻勢をかける千葉だったが、東京Vは落ち着いて跳ね返していった。最後は5バックにしてリードを守りきり、2-1で準決勝の突破に成功した。

「ひとまず一安心」と振り返ったのは、2点目を決めた森田。結果的にそのゴールが決勝点になり、「1年間、積み重ねてきたものがあるので、何も変わらずやろうと話していました」と自信の裏側を明かした。

 千葉は多くの時間でゴールに向かって戦ったが、惜しくも届かず。小林慶行監督は「ヴェルディさんの一人ひとりのうまさや強さで、自分たちのゲームの流れを思い切り持ってこれなかった」と、序盤に攻勢に出た時間帯でゴールネットを揺らせなかったことを悔やんだ。

 この結果、東京Vは前日に勝ち上がりを決めていた清水エスパルスとJ1「復帰」をかけて戦うことになった。12月2日土曜日、14時5分キックオフ予定で、国立競技場がその舞台だ。