明治安田生命J2リーグでジェフユナイテッド千葉の残り試合はあと10。プレーオフ圏内まで勝ち点5差の10位で、ここからは勝ち続けることが最重要だ。そのために必要なゴールは、チアゴ・デ・レオンソが奪ってみせる。

上写真=チアゴ・デ・レオンソは「自分たちにはクオリティーがある」と胸を張る(写真提供◎JEFUNITED)

「誰が決めてもいいから、チャンスを」

「改善点はたった一つ。もっと前で、相手陣地でプレーすることに尽きると思っています」

 チアゴ・デ・レオンソにははっきりと見えている。もっとゴールに近づいてプレーすべきだ、と。しかし、苦しいチーム状況は理解している。主にDFにメンバーを欠き、3バックをほとんど経験したことない若手や2種登録選手も起用していて、直近のホーム3連戦ではまず失点しない戦い方を選ぶしかなかった。

「守備的なチームでプレーするフォワードは常に難しい立場にあります。守備でパワーを使ってしまうので、攻撃に出るときにパワーがなくなってしまうのが残念です」

 ホーム3連戦はFC町田ゼルビアに1-2、ヴァンフォーレ甲府と徳島ヴォルティスには0-0だった。苦境の中で失点を2に抑えたことは評価できるが、FWとしては点がほしかった。

「正直に言うと、自分がゴール近づいている感覚は実はなくて、助っ人として点を取るためにこのチームに来たので、あまりネット揺らせていないことは残念に思っています」

 自分が求められている役割を全うできない歯がゆさを隠さない。

「プレッシャーを自分にかけています。そのために、もっと前でプレーしなければいけないと思っています」

 とはいえ、自分のゴールだけを追い求めているわけではない。

「私のゴールだけではなく誰が決めてもいいから、チャンスを作らないといけないと思っています」

 とにかく、前に出て、チャンスの数を増やしていくことがゴールへの最短距離だ。

 次の相手はベガルタ仙台。3位で自動昇格を見据える場所にいる。ただ、連敗中。勝利に飢えているのは相手も同じで、だからこそつけ入るスキはある。6月の前回対戦でも2-0で勝っている。

「勝ちたい意欲があるチーム、少ないチャンスをものにするチームが勝つゲームです。そのクオリティーは僕たちにもありますから、それをピッチで見せたいと思います」

 ここまで18試合に出場して3ゴール。加入1年目の難しさを乗り越えて、仙台から「4点目」を奪って、残り10試合のラストスパートに勢いをつける。