明治安田生命J2リーグ第11節で、ジェフユナイテッド千葉は4月23日に東京ヴェルディと対戦する。5連戦の最初を気持ちよく勝利で飾りたいが、見木友哉にはボールをつないで攻めてくる相手と戦いやすい印象がある。「右で崩して左で仕留める」イメージだ。

上写真=4月23日はWEリーグとのダブルヘッダー。レディースの鴨川実歩と共闘を誓う(写真提供◎ジェフユナイテッド千葉)

「守備ではめて、そのままゴールへ」

 東京ヴェルディ、レノファ山口、大分トリニータ、徳島ヴォルティス、ファジアーノ岡山。ジェフユナイテッド千葉が4月23日から中2日、あるいは中3日で迎える5連戦の相手だ。

 J2リーグは8勝2分けの横浜FCが抜け出しているものの、2位のFC町田ゼルビアから16位の栃木SCまで6ポイントしか離れていない。14位の千葉も同じく6ポイント差だから、このゴールデンウイークの5試合が今後のJ2の流れを大きく左右しそうだ。

 見木友哉が言う「勝負の5連戦」を楽しみに待つのは、相手のスタイルが関係している。どのチームもボールを持って主導権を手にすることを重要視する。千葉は、同じような戦いを見せる町田や横浜FCと対戦して、スコアこそどちらも1-1だったものの、上位陣から勝利を奪えそうな好感触があった。だから、この5連戦も。

「相手がつないでくるところを自分たちが守備ではめて、そのままゴールへというチャンスがありました。ヴェルディ戦でもそういう守備をしてゴールを取ることができれば、浮上のきっかけにできます」

 相手がボールを動かすところを狙いすまして奪い取り、一気にゴールへ。その戦い方に自信があるからこそのイメージだ。逆に、今季初白星を献上した直近の大宮アルディージャ戦では、相手が最下位だったこともあってボールをつなぐよりは素早く裏に送って押し込んできた。それで後手に回って1-2で敗戦。

「自分たちがボールを持つ時間が多いときに弱いと思います。岩手戦も栃木戦も大宮戦も、自分たちが持つ時間が多い中でどう作るかでしたが、あまり作れなくて先に点を取られて負けるパターンでした」

 相手に回させておいてショートカウンターを狙うのは千葉の武器で、それが出しやすい相手に自信を持って戦える。そう感じることができるのは、精神的にも大きい。5連戦の初戦で対戦する東京Vはまさに「はまるスタイル」だ。プレスで引っ掛けてゴールへ、あるいはサイドに展開してクロスからフィニッシュ。

「相手は4バックなので自分たちがいいポジションを取ることで優位性を作ることができると思います。大宮戦ではウイングバックにうまくボールを届けられなかったけれど、チームでミーティングして意識付けもしてありますから、クロスからのゴールのイメージはできています」

 見木自身はここまでの10試合でゴールはわずかに1。「満足していません」と引き締めるが、「内容面は結果ほど悪くないと思っています」と余計な焦りはない。

「去年は右からのクロスで点が多かったんですけど、今年はまだ右からのクロスがあまり多くないかなと個人的には思っています。でも、そこで上げてもらえる状況になれば最後に中でいるべきところにいることができるので、クロスを上げられる状況にチームを持っていければ伸びると思っています」

 昨季は14ゴールを挙げてブレイクしているから、期待は高い。右で崩して左で仕留める。そのパターンが帰ってくれば、千葉が上昇気流をつかむだろう。