上写真=ゴールを決めた山田大記が歓喜の疾走! 左は金子翔太(写真◎J.LEAGUE)
重要な試合で示したゴールへの意欲
混戦の中で、ゴールへの意欲を発揮した。0-0で迎えたゲーム終盤のこと。遠藤保仁の浮き球パスを左サイドを攻め上がっていたウイングバックの鈴木雄斗がダイレクトで中央に折り返した。
ニアに金子翔太、その背後に山田大記が走り込む。相手DFに一度はクリアされたが、金子に当たり、跳ね返ったところを山田が逃さずヘディング。誰よりも先にボールをとらえ、ネットを揺らしてみせた。
「凄くラッキーな形で自分のところにこぼれてきたのでよかったです。(通算10ゴールは)得点を取ることを目標にやってきているのでうれしいですけど、チームが勝てたことが一番うれしいです」
山田にとってはキャリアの中で初めての2ケタ得点になる。今季はチャンスメイクやゲームメイクだけではなく、ゴールでもチームに貢献すると誓ってきた。36節の大宮戦でアディジョナルタイムに決めた劇的な勝ち越しゴールに続き、この日も決定的な得点になった。
「何となく、今日あたりで取らないと、10点のプレッシャーがかかってきて、残りの試合の中であまり取れる気がしなかった。取れるなら今日かなと思っていた」
個人的に設定していた一つの目標をクリアした。次は、J1昇格だ。この日は3位の長崎が東京Vに勝利したため、昇格決定は決まらなかった。次節、磐田が勝ち点を積むか、長崎が引き分け以下で2019年以来のJ1復帰が決まる。
「ハットさん(服部年宏コーチ)からも勝って自力で決めれるからという話があった。そこでしっかり、自分のたちの力で勝ち取りたい。その前に決まるという可能性もあるかもしれないですけど(13日に長崎対栃木が行なわれる)、とにかく勝って決めるということと優勝することが大事。続ければ優勝できるので、勝って昇格、そして優勝に近づけるということを意識して次の試合、しっかりと挑みたい」
次戦は1週間後の14日、アウェーの水戸戦だ。シーズン終盤の重要な局面で決定的な働きを見せているジュビロのナンバー10は、残り4試合もチームの目標を達成するために力を尽くすーー。