ジェフユナイテッド千葉のGK新井章太が東京ヴェルディ戦(J2第35節)を前にオンラインで取材に応じた。現在チームは5戦負けなし。調子を上げている中で、シーズンの残り8試合にいかに臨むかについて語った。

上写真=千葉の堅守を最後尾から支えている新井章太(写真◎J.LEAGUE)

目の前の試合を戦うことしか考えていない

 現在5戦負けなし。前節もアディショナルタイムに見木友哉がネットを揺らし、大宮に勝ち切った。順位も9位に上昇。好調の要因の一つが堅守にあるのは明白だ。この5試合で失点したのは前節の大宮戦のみ。クリーンシートを4度実現し、勝ち点を積み上げてきた。

 中心にいるのが、最後尾でチームに安定感をもたらし、仲間に安心感を与えている守護神、新井章太である。

「一つは声がしっかり出ているところと、チームとして崩れないところ。試合に出ているメンバーもサブのメンバーも、しっかり同じ気持ちで戦えているところ」が、好調の理由と本人はいう。そしてもう一つ重要なのが、積み重ね。勝っても無失点で試合を終えても、課題に向き合い、改善に努めてきた。その繰り返しが、現在の好調につながっている。

 前節、2-1で勝利を収めた大宮戦について「本当に反省したら反省しかないんですけど、もうちょっと我慢できたかなと思います。あとはチーム全体でもうちょっとセカンドボールの対処だったり、試合でしか起こらないようなことを突き詰めて修正していかなければいけない」。経験豊富なGKの飽くなき向上心は、間違いなくチームに好影響を与えている。

 シーズンはいよいよ残り8試合となった。昇格圏まで大きなポイント差がある中で、J1昇格を目標に掲げてきたチームに問われるのはシーズンをどう締めくくるかだろう。つまりは、プレーで、姿勢で、何を見せるか。

「残り試合というよりも1試合1試合。目の前の1試合で勝ち点3をもぎ取る気持ちでやるしかないし、その1試合ずつ勝ち取っていったときに、見える景色も変わってくると思う。終わってみないと分からないですけど、目の前の1試合を戦うことしか考えない」

 新井はきっぱり言い切った。残り8試合、すべてで勝利を目指す。まずは明日の東京V戦から。「ヴェルディは攻撃の特長に目がいきがちだけど、相手の失点数を考えればスキもあるのかなと。僕らの強度でやれれば相手をしっかり封じられると思うし、そこは自信を持っていきたい」。

 千葉は、そして新井は、ラスト8で2021シーズンの集大成を見せる。