上写真=尹晶煥監督は長崎戦勝利を喜ぶが、その勢いを次につなげなければいけないという意欲を示した(写真◎スクリーンショット)
「次が大事だと選手には話しています」
ジェフユナイテッド千葉が8月の「上位4連戦」を1勝2分け1敗で終えた。最初のモンテディオ山形戦では1-3で敗れたものの、そこで得た反省を生かす形で、アルビレックス新潟に0-0、ヴァンフォーレ甲府に1-1、そしてV・ファーレン長崎に2-0。この3試合は負けなしで失点はわずかに1と、守備の安定が光る。
その長崎戦の試合後に「完璧に近いゲーム」と表現したのは尹晶煥監督。9月3日のオンライ会見では「完璧ではないけれど、いい試合ができたと思います。自分が思ったよりもいい試合だったので、インタビューではうれしくてそう言ってしまいました」とつい興奮気味に話したと明かして笑ったが、それだけ充実の内容だったことがうかがえる。
もちろん、喜んで終わりではなく、継続への意欲は旺盛だ。次の相手、SC相模原は最下位だが、高木琢也監督に代わってから大きく変貌を遂げつつあり、前節では首位だったジュビロ磐田にアウェーで1-1で引き分ける粘りを披露。「そういうチームと対戦するときに油断することがあるので、次が大事だと選手には話しています」と警戒を強める。
直近3試合は先発メンバーが固定されていて、その起用法からも好調さがうかがえる。中でも1トップを任せる櫻川ソロモンの貢献に目を細める。
「ソロモンは守備をしてくれるので、連動して守れています」
まずは守備への一生懸命さを評価した。東京オリンピックの前にはU-24日本代表のトレーニングパートナーの一員となり、大会に向けたチーム作りの一端を担った。この経験が大きかったと尹晶煥監督も感じている。
「早く気づいてほしかったんですけど、代表に行ってきて気づいてくれてよかったなと思います」
不足しているところ、伸ばすべきところ、そして選手として取り組む姿勢を学んで帰ってきたと感じている。
「足りないところも練習していますし、練習したことが成果に出ています。これを続けてやらないといけないですね。長崎戦ではセットプレーから頭でゴールを決めていて、それが自信になっているようで、明るく練習していますよ」
長崎戦では矢田旭の左CKをヘッドで突き刺したその先制ゴールのシーン以外にも、重く鋭い右足のショットでゴールを脅かすなど、ポテンシャルを見せつけた。守備では忠実なファーストディフェンダーとして、攻撃では脅威のフィニッシャーとして、櫻川にかける尹晶煥監督の期待は大きい。