浦和レッズからの期限付き移籍中で、天皇杯で古巣と対戦した京都サンガF.C.のDF荻原拓也。0-1で敗れたものの、チームメイトとの再会をエネルギーに変えて、J1昇格争いが続くリーグ戦に向けて意気込んでいる。

上写真=8月22日のリーグ戦に向けて、20日の練習を消化した荻原(写真◎京都サンガF.C.)

「良くなっている、と言ってくれた」

 天皇杯で勝ち上がった京都は、8月18日のラウンド16で浦和と対戦した。こうしたケースでは期限付き移籍中の選手が出場できないことが多いため、荻原も最初は「出られないと思っていた」という。

 だが実際には出場可能で、控えに入り、0-1とリードされた80分から交代出場。「浦和との試合で、個人的にはいろいろな思いを持ってプレーした」と語る状況で、京都の勝利に貢献すべく奮闘したものの、そのまま0-1で敗れた。

 15分にCKから喫した失点が最後まで響いたが、前半をベンチから見ていて「相手がJ1であれ、J2であれ、チームとして自分たちのプレー、自分たちの顔でプレーしないと、どんな試合でも難しくなると感じた」という。京都は前半のシュートがゼロ。「一つひとつのプレーの選択や、相手とのバトルで少しでも腰が引けたら、流れを持っていかれる。やられている感じはあまりしなかったですが、どちらかと言うと、やれている感じがしなかった」と振り返り、「もっと京都はやれると思うし、もっと自分たちのサッカーを見せなければいけないと思った」と課題を指摘した。

 一方で自分自身は、チームメイトと再会して「良くなっている、と言ってくれた」と明かした。「京都にJ1に上がってほしいという声もいただいたので、すごくうれしかった」と語り、あらためてJ1昇格への思いを強くしたようだ。

 22日の明治安田生命J2リーグ第26節では、水戸ホーリーホックとアウェーで対戦する。京都は14日の前節が大雨の影響で中止・延期となったため、首位のジュビロ磐田より1試合消化が少なく、勝ち点差1の2位。J1昇格争いが佳境に入ろうとする中で、しっかり勝ち点を伸ばしていきたい状況だ。

 ホームで対戦した5月の第14節は1-0で勝ったが、その試合で水戸が「フォーメーションをガラッと変えてきた」と振り返った荻原は「監督を含め、チーム全体にフレッシュさがある」と評している。その上で「しっかり圧力をかけて、勢いを与えたくない。自分たちの土俵に乗ってくるのか、乗ってこないのかは分かりませんが、とにかく自分たちのプレーをしていきたいです」と勝利へのポイントを挙げた。