ジェフユナイテッド千葉の福満隆貴がヴァンフォーレ甲府戦を前にオンラインで取材に応じた。現在は右ウイングバックという新たなポジションに取り組み、日々、成長を目指す中で、大きなやり甲斐を感じているという。

上写真=右ウイングバックとして起用されている福満隆貴(写真◎J.LEAGUE)

守備には手応えを感じる

 前節の新潟戦はドローに終わったものの、組織立った守備で上位の新潟を無失点に抑えた。

「(敗れたが)山形戦は前から行けていて、(新潟戦は)良い守備から良い攻撃に行けていたので、やっていて手応えはありました」

 右ウイングバックを務めた福満はそう試合を振り返った。確かに新潟戦は集中力が高く、チーム全体としての守備が整備された印象を受けた。尹監督も3バックの採用以来、チームの守りが安定したと認める。良い守備から良い攻撃を展開するのが指揮官が求めるところだが、現在のチームは「良い守備」を実践しつつある。山形戦は相手を捕まえられず、その積極性が裏目に出た場面も散見した一方で、新潟戦ではその反省をしっかりと生かし、堅固な守備を披露した。

 良い守備が出来つつある今、次に求めるべきは「良い攻撃」になる。福満は言う。

「サイドを使ったときに、もう少しクロスを上げても良かったのかなというのと、3人目の動きを増やしていけたらよりゴールに近づけたのかなというのはあります」

 ボールを届けることや幅を取ることだけではなく、前線に絡む動きも今後は求められるだろう。次戦の相手は甲府。現在6位で、11位の千葉とは勝ち点11ポイントの差がある。上位進出のために負けられない試合だ。

「(相手は)サイド攻撃だったり、セットプレーが強みだと思うので、自陣で不用意なファウルはしないように守備しないといけないですし、相手のカウンターにも気をつけないといけない。ミラーゲームになると思いますが、目の前にいる相手に絶対に負けてはいけないと思います。そこは強く意識して試合に臨みたい」

 甲府は同じ3-4-2-1を採用しており、右ウイングバックの福満が対峙するのは 相手の左ウイングバック荒木翔。今季の甲府でリーグ戦全試合に先発している荒木との攻防が試合のポイントになるかもしれない。

「攻撃の意識だけを持ってもダメだと思うので、そこはタイミングよく、相手よりも前に走れるように意識していきたい」

 ウイングバック歴の浅い福満だが今、「サッカーが楽しい」という。日々、学ぶことがあり、新鮮な気持ちで取り組めている証拠だろう。勝負の甲府戦、千葉が手にした新たな翼が存在感を示す。