京都サンガF.C.のMF荒木大吾が、待望の京都での初ゴールを決めた。5月9日の前節で今季初先発のチャンスを生かし、1-0の勝利に導く決勝点。好調のチームで、今後も結果と勝利の両立を目指していく。

上写真=加入1年目の昨季は無得点だった荒木。京都での初ゴールを機に爆発なるか(写真◎KYOTO.P.S.)

「サポーターの前で点を取りたい」

 相手がキックオフから自陣にボールを下げると、猛然とダッシュしてパスの受け手にプレッシャーをかける。最後はスライディングタックルで、ロングパスをブロックしようと試みた。

 5月9日の明治安田生命J2リーグ第13節、モンテディオ山形戦で左ウイングに入り、今季初めて先発出場した荒木は、試合開始直後から気迫十分のプレー。12日の練習後のオンライン取材で当時の心境を「チョウさん(チョウ・キジェ監督)が言った通り、前後半で1試合ではなく、前半で1試合というつもりで、最初から飛ばしていこうと(試合に)入った」と振り返った。

 32分にはDFヨルディ・バイスの攻撃参加からチャンスが生まれ、最後はMF武田将平のパスを蹴り込んで先制点を決めた。「その前からチャンスがあったのですが決め切れず、でもあれだけ攻めていれば、絶対にチャンスが来ると思っていた。最後は将平がよく見てくれていて、流し込むだけのゴールだった」というゴールは、そのまま1-0勝利の決勝点となり、京都は最近8試合で7勝1分けと好調を持続している。

 ジュビロ磐田から完全移籍で加入した昨季は、リーグ戦28試合に出場しながら無得点。今季初出場した第8節の後に「点を取りにいきたい」と語り、そこから5試合連続で途中出場していたが、無得点に終わっていた。2年越しの京都での初ゴールを「遠かった1点が取れて、すっきりしている。点を取って勝つことが、こんなに気持ちいいと、よく知ることができた」と喜んだ荒木は、「向上心を持ってやっていきたい気持ちが強くなった」と今後に目を向けた。

 持ち味のドリブル突破についても「取られようが、取られまいが、行くのが自分の強み。それがチームの助けに、相手の脅威になれば。自分の強みなので、どんな試合でも出していこうと思っている」と力強く語った。初得点はホームゲームながらリモートマッチ(無観客試合)だっただけに、3試合ぶりに有観客のホームゲームとなる5月16日の次節、水戸ホーリーホック戦に向けて「もちろんサポーターの前で点を取りたい」と2試合連続ゴールを誓っている。