栃木SCのDF面矢行斗が自慢の左足でプロ初ゴールを記録した。今季加入したルーキーは56分にゴール前のこぼれ球を豪快に蹴り込んだ。しかし、最後の最後に追いつかれたこと、試合を通してチャンスは相手の方が多かったとして、喜びもそこそこに試合を振り返った。

上写真=プロ初ゴールはもちろんその左足から。面矢行斗が56分に豪快に蹴り込んでこの笑顔!(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月21日 明治安田生命J2リーグ第9節(@カンセキ/観衆2,951人)
栃木 2-2 新潟
得点:(栃)森俊貴、面矢行斗
   (新)矢村健、千葉和彦

「いいゴールだったと思います」

 自慢の左足を振って、プロ初ゴールだ。

 栃木SCは1-1で迎えた56分、松本凪生の鮮やかなワンタッチスルーパスで右サイドを割って、森俊貴が折り返す。相手GK阿部航斗がはじき、こぼれ球をジュニーニョが狙い、DFにブロックされたものの、ここで面矢行斗が左足でたたき込んでみせたのだ。

「いい奪い方からいい攻撃につなげて、全員で守備して連動して攻撃につなげて、ゴール前まで続けて詰めることができたのでいいゴールだったと思います」

 今季加入したルーキーがチーム全員の動きを自賛する、記念すべきプロ初ゴール。これが逆転弾となって、無敗で首位を走るアルビレックス新潟に初めて土をつけるチャンスだ。

 しかし、終了間際にセットプレーから決められて、惜しくも2-2で終わった。

「スタイル違うサッカーのぶつかり合い」

 田坂和昭監督が「怖くなかった」と振り返ったように、ハードなディフェンスで新潟のパス回しを引っかけていったが、それでも面矢は冷静で、チャンスの数では負けていたことを素直に認めている。

「スタイル違うサッカーのぶつかり合いで、できたことはあって2点につながったけれど、最後のセットプレーの失点は防げるところでした。相手のチャンスの方が多かったので、そういうところでもっとできたかなと思います」

 東海大出身のルーキーは左サイドバックとして開幕から輝き続け、その左足から繰り出すクロスやセットプレー、さらにはロングスローでもチャンスメークし続けた。24分にも右CKをショートコーナーに切り替えて、1点目となる同点ゴールを演出してみせた。

「ロングスローは前の試合からシュートまでいけることがたくさんありましたし、コーナーも練習通りにボールがいっていたけれど、中の選手とのタイミングは修正が必要ですね」

 反省もありつつ首位の新潟を苦しめていたからこそ、勝利に結びつけられなかったのはやはり悔しい。あのまま逃げ切れば面矢の一撃が決勝弾になったが…。

「あの時間帯の失点もそうですし、相手のチャンスの方が多かったけれど、よく防いでいたので、そう見たら引き分けにできたと言えるかもしれません。でも、最後の失点はいらないので、勝ちきれたのではないかと思います」

「プロ2点目」こそ、気持ちよく勝利につなげてみせる。