今季のジェフユナイテッド千葉の左サイドで存在感を示しているのが、背番号8をつける岩崎悠人だ。北海道コンサドーレ札幌から期限付きで加入し、開幕スタメンを飾るとここまで8試合すべてに出場している。水戸ホーリーホック戦を前に取材に応じた。

上写真=今季は左サイドハーフを主戦場としている岩崎悠人(写真◎J.LEAGUE)

尹さんに指導してもらいました

 今季、ここまで8試合に出場。そのうち6試合に先発し、岩崎は左サイドハーフとしてキレのある動きを見せている。札幌から期限付きで加わり、その力を開幕から発揮してきた。かつてはFWとしてのこだわりがあり、前目のポジションを望んでもいたが、現在はサイドハーフとしてのプレーを「整理できている」と話す。

「サイドでの仕掛けだったり、ゴールをまだ取れていないですけど、しっかり尹さんの要求するように守備から入って、ボールを持ったときにゴールに関わるプレーを増やしていきたいと思います」

 とはいえ、ここまでノーゴール。やはり得点も意識するところだ。サイドからカットインしてネットを揺らす形を練習していると明かした。「これまでステップがすごく大きくなってしまう部分があった。もう少しタッチを細かくするとか、尹さんに指導してもらいました。自分でもステップが大きいと感じていた部分で、その癖を直せなかった。いま少し良くなったと思う。チャンスがあればどんどんゴールを目指して、シュートを打ちたい」。尹晶煥監督から指導を受け、磨きをかけているのだ。

 チームは現在まで6得点と、ゴール欠乏症に悩む。岩崎らアタッカー陣の奮起は欠かせないところだろう。指揮官の指導にはそんな期待が込められているのかもしれない。

 岩崎自身、昨季期限付きで所属してた湘南では16試合の出場したものの、無得点でシーズンを終えた。若い頃からアンダー世代の代表で活躍してきた力を存分に発揮できたとは言い難い。今季にかける思いは強いだろう。前節はチームが3バックを採用し、ウイングバックを置くフォーメーションだったこともあって先発を外れたが、「後ろを4枚でやっているときには(小田)逸稀とサイドで組んで、隣に(高橋)壱晟だったりトモくん(見木友哉)がいるんですけど、4人で攻撃については話しています」と語った。

「たとえば僕がサイドで起点を作ったときに、中に返したあとで縦パスを送って失うシーンが多い。そこで逆サイドに展開して攻められれば、もう少し厚みのある攻撃ができるんじゃないかと。縦パスでチャレンジするところとサイドチェンジで攻撃の厚みを増やしていくところを判断していければ」

 攻撃のブラッシュアップについても日々、思いを巡らせている。左サイドで起点となり、機に臨み時に応じてカットインからゴールを目指すーー。そんな岩崎の働きが、千葉の上位進出には欠かせないだろう。