レノファ山口FCのFW小松蓮が、4月19日の練習後にオンラインで報道陣の質問に答えた。今季ホーム初勝利を挙げた一戦では決勝点をアシスト。利き足とは逆の足で上げたクロスの意図などについて語っている。

上写真=今季ホーム初勝利につながる決勝点をアシストした小松(写真◎RENOFA YAMAGUCHI )

3連戦の初戦に勝利

 山口は4月17日の明治安田生命J2リーグ第8節で、ザスパクサツ群馬に1-0で勝利。連敗を2で止めるとともに、開幕から2分け2敗だったホームで今季初勝利を挙げた。

 小松は「前回のヴェルディ戦は内容、スコア含めて相手より本当に劣っていた。全員で週の初めにミーティングをして、次の試合がどれだけ大事なのか話した」と明かした。10日の第7節・東京ヴェルディ戦は11分に小松が先制点を決めたものの、1-3の逆転負け。これを受けて「もちろん毎試合、120パーセントでやっていますが、3連戦の最初、3連勝するための一つ目を、絶対に勝たなければいけないという気持ちだった」という。

 群馬戦は34分のFW浮田健誠の先制点が決勝ゴールとなった。右サイドでボールを持った小松が、利き足とは逆の右足でファーサイドにクロスを送り、浮田がボレーで決めたが、そこに至るまでには、いろいろな思いやアイディアがあったと振り返っている。

「右足で良いボールが行くか、行かないかは、蹴ってみないと分からない部分がありました。ボールを持ったとき、歩(DF川井歩)が縦に抜けて目の前の敵が下がってくれたので、2回、顔を上げて(状況を)見ることができた。シンプルに歩に出して、歩からクロス、という選択肢もありましたが、僕から蹴って、相手が後ろ向きに守っている状態で出した方がいいかなと思いました」

 右足でのクロスを決断し、中央にはFW草津侑己が走り込んでいたが「そこをめがけて蹴ったら、ゴールキーパーが出てきてキャッチされてしまうボールになり、カウンターを食らうのを恐れた」との判断があった。その後、草津の奥で走り込んでいる浮田を狙ってクロスを送ったものの「シュートを打ってくれ、というボールを出したわけじゃない。どちらかと言うとサイドチェンジという感覚であそこに落とし、健誠から折り返すイメージで出した」。結果は浮田が鮮やかなボレーシュートでネットを揺らして「そのままシュートに持っていってくれたので、よかった」と笑った。

 松本山雅FCからの期限付き移籍を延長して山口2年目の今季、第4節から先発出場を続けている。東京V戦の敗戦を機に「僕らの戦う姿勢を見直さなければいけなかった」と語り、「切り替えや球際、走力、競り合うことなどは、気持ちでどうにかなるところ。それがないのに戦術うんぬんはなく、それができてこその戦術」と、あらためて感じているという。

 得点、アシストと2試合続けて結果を出したが「まだまだ。前線でボールをロストするシーン、ミスも多々あるのでで、修正しなければいけないと感じる」と満足はしていない。21日の第9節・ギラヴァンツ北九州戦では今季初の連勝と、3連戦の二つ目の勝利への活躍を目指す。